研究課題/領域番号 |
19K23549
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0304:建築学およびその関連分野
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
小松 真吾 島根大学, 学術研究院環境システム科学系, 助教 (60845618)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 鋼構造 / NCブレース / 弾性ひずみエネルギー吸収 / 静的載荷実験 / 振動台実験 / 時刻歴応答解析 / 等価線形化法 / 地震応答予測 / NCブレース架構 / 等価線形理論 / ブレース配置 / 地震応答低減 / 制振設計法 / 載荷実験 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,新たな減衰機構である弾性ひずみエネルギー吸収を利用した制振鋼構造架構の制振設計手法を構築することが目的である.静的載荷実験により地震水平力に対する抵抗機構を解明するとともに,弾性ひずみエネルギー吸収量の評価を行う.振動台を用いた水平二方向の地震入力実験により弾性ひずみエネルギー吸収量と地震応答低減効果の関係を定式化する.両実験で得た知見を集約して制振設計法を構築し,その応答予測精度を時刻歴解析結果との比較により検証する.
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研究成果の概要 |
本研究は,弾性ひずみエネルギー吸収という新たな減衰機構を有するNCブレース鋼構造架構の制振設計法構築が目的である.まず,1層架構の静的載荷実験の結果から弾性ひずみエネルギー吸収量の評価式と,非線形挙動を説明する履歴則を作成した.次に,1層架構に観測地震波を入力する振動台実験を実施して,弾性ひずみエネルギー吸収による地震応答低減を実証した.そして,構造物動的特性と入力地震波の特性により決まるNCブレース架構の非線形応答性状と力学特性を詳細に考慮した等価線形化法を提案した.時刻歴応答解析の結果との比較から,本手法は高い精度で地震応答を予測でき合理的設計が可能であることを示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究代表者らが提案しているNCブレース架構のみに生じる弾性ひずみエネルギー吸収という新たな現象に関する成果である.静的および動的実験の実施により,現象の実証だけでなくその力学的評価法を作成している.また時刻歴応答解析の結果に基づき,最大地震応答を広範な条件下にわたり高精度で予測可能な応答評価手法にまで展開している.このように,本研究の成果は新規性や独創性が高く,さらに実験,解析,理論と多岐にわたっており,その学術的意義は大きい.また,実応答傾向の詳細な考慮による応答予測の高精度化という他の研究にも波及しうる新たな展開も示すことができた.
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