研究課題/領域番号 |
19K23550
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0304:建築学およびその関連分野
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
白石 レイ 山口大学, 大学院創成科学研究科, 助教 (20847321)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 参加型 / コーポラティブ / インフォーマル / 社会住宅 / People's Plan / 集団移転 / 防災 / スラム / コーポラティブ住宅 / インフォーマル居住 / 参加型設計 / 参加型社会住宅 / 既存コミュニティ / コモン・スペース / 計画プロセス / 設計ワークショップ / 所有 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、都市の大部分を形作る住宅の供給が市場に一任されている日本において、公的介入のある社会住宅の役割を再認識し、その量的計画と計画の質向上について海外の先進事例より基礎的知見を得ようとするものである。具体的には、公的資源が乏しいなかコミュニティ参加により質の高い社会住宅の量的計画を実践する、フィリピンにおけるコーポラティブ型社会住宅「People's Plan」に着目し、その計画プロセスと空間の詳細な分析を通して、個々の計画の住宅個別性出現による質の向上と、計画の連動による計画の都市的・量的展開に関する政策評価を行う。
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研究成果の概要 |
本研究は、2011年フィリピン・メトロマニラにおいて開始された10万世帯のインフォーマル居住者(スラム居住者)を対象とした参加型防災集団移転政策「People’s Plan」に関する調査研究である。事業対象者のうち実際にコーポラティブ方式に既存コミュニティ単位での移住を行った約2万世帯を対象とした詳細なインタビュー調査を通して、①計画プロセスや建築デザインに多様なコミュニティの個別性が出現していること、②さらに移動の過程では複数のコミュニティが集合して一つのコミュニティを組織していたりコミュニティ間で情報交換を行うなど、計画どうしは連動していることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで国内におけるコーポラティブ住宅計画(参加型住宅計画)に関する研究では、事例ベースでの空間多様性やコミュニティの醸成に論点が限定されており、さらに実践が一般化しないという現状があった。本研究においては、低所得者の防災集団移転政策における質的住宅の量的供給を行う海外の社会住宅についてのマススケールでの実態調査を通して、コーポラティブ住宅の社会的・経済的・空間的利点について定量的・定性的に考察した点に学術的・社会的意義がある。
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