研究課題/領域番号 |
19K23569
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0401:材料工学、化学工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
品川 竜也 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (90850222)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 電極触媒 / 水分解 / 電解質 / 中性pH / 水素 / 再生可能エネルギー / 触媒反応 / エネルギー変換プロセス / 物理化学 |
研究開始時の研究の概要 |
持続可能な社会の構築に向けて再生可能エネルギーの導入が進む中、その中核技術たり得る次世代型水電解による水素製造装置の開発が急務である。過酷なpH条件で操業される従来型水電解に対して、本研究ではコスト・安全上の懸念を払拭し得、分散型利用が可能であり、さらに他の要素技術との親和性が中性pH駆動水電解を検討する。とりわけ1 Mを超える高濃度溶液に焦点をあて、溶液物性―水分解性能を定量的に解析し、中性pH濃厚緩衝液を用いた電極触媒反応の理論体系化と高活性化を狙う。
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研究成果の概要 |
再生可能エネルギーの積極的な利活用を指向し、中性pH駆動水電解に関する検討を行った。1.0 Mを超える濃厚緩衝溶液の物性測定・解析を通じて、液中基質の物質移動流束を定量した。また電極触媒反応試験を実施し、反応速度が最大化される電解質条件を明らかにした。さらに水電解試験により、中性pH濃厚緩衝溶液を電解質に用いた系において、既存水電解に匹敵する定常活性と安定性が実現されることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
持続可能な社会の構築に向けて再生可能エネルギーの導入が進む中、中核技術たり得る次世代型水電解による水素製造装置の開発が急務である。本研究課題で検討した中性pH駆動水電解は、過酷なpH条件で操業される従来型に比較して、コスト・安全上の懸念を払拭し得、分散型利用が可能であり、さらに他の要素技術との親和性が高いと特徴づけられる。一方でその電解効率は既存型より劣り、その性能向上が望まれていた。本研究では、電解質として用いる中性pH水溶液の物性、ならびに電極反応の詳細な解析を実施し、中性pH駆動水電解の大幅な性能向上を達成した。本成果は、再生可能エネルギー由来のクリーンH2導入を促進すると期待される。
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