研究課題/領域番号 |
19K23597
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0403:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
TON・THAT LOI 東北大学, 工学研究科, 助教 (90844499)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 磁気ハイパーサーミア / 磁性ナノ粒子 / 位置検知 / 温度検知 / 定温加熱 / がん温熱療法 / 感温磁性体 / 機能性磁性ナノ粒子 / 磁性微粒子 / 加熱技術 / 測温技術 / 磁性微粒子磁気特性 / 磁性ナノ粒子合成 / 治療システム / 磁気温熱療法 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,磁性微粒子を癌部位に集積させ,体外から高周波磁場を印加することで,癌部位を局所的に加熱する磁気温熱療法が国内外で注目されている。磁気温熱療法の核心的な要素技術として①位置温度検知や送達等への応用のため高性能かつ高発熱効率を持つ磁性微粒子を始め,②磁性微粒子の患部への送達技術,③磁性微粒子の位置・温度検知技術,④定温加熱技術(励磁制御,自己温度制御発熱体)等が挙げられる。 これまでに磁気温熱治療技術は確立されておらず,本研究ではこれまでに研究開発した要素技術(位置探索・温度検知・加熱技術)を高度化し,これらを総括した「磁気温熱治療装置」を構築することを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究は、次世代のがん治療法として世界的に注目を浴びている磁気温熱療法の治療システムを構築することを目的とした。本研究成果を以下に示す。(1)PID制御による簡易型自動定温加熱治療システムを試作することに成功した。(2)磁場検知用8の字コイル及びその空間的直線走査を使用することで、体内に埋め込まれた磁性微粒子の簡単かつ迅速な定位法を考案した。(3)磁気温熱療法に適した高機能磁性微粒子の開発を目的とし、磁性微粒子を新たに合成し、試作した簡易型自動定温加熱治療システムを用いてその発熱特性を評価し、SQUID-VSM等でも磁性微粒子の直流・交流磁化特性も評価し、新たな知見が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本ではがんによって年間約37万人の尊い命が失われ、その治療技術の高度化は焦眉の急である。本研究では低コストの簡易型自動定温加熱治療システムの開発を行った。これは、磁気温熱療法の研究開発の進展に寄与し、年間約43兆円超えの医療費を削減できる可能性をもっている。また、本位置探索技術は磁気温熱療法のみならず、磁性ナノ微粒子を用いたセンチネルリンパ節生検等、他の医療分野にも活用可能であり、その波及効果は著しく広い。
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