研究課題/領域番号 |
19K23614
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0403:人間医工学およびその関連分野
|
研究機関 | 地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
宮崎 拓也 地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所, 「貼るだけ人工膵臓」プロジェクト, 研究員(任期有) (80844779)
|
研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | RNAレプリコン / 遺伝子治療 / 高分子ミセル / ポリエーテル / ブロック共重合体 / ドラッグデリバリーシステム / ポリイオンコンプレックス / 生分解性ポリマー / メッセンジャーRNA / トランスフェクション / 核酸医薬 / ドラックデリバリーシステム |
研究開始時の研究の概要 |
RNAレプリコン単体を用いた遺伝子治療は、生体内での治療用タンパク質の産出に関して有効性を示さなかったが、これは生体内のRNA分解酵素によりRNAレプリコンが分解されるためであると考えられている。本研究では、全身投与でRNAレプリコンを効率的に送達できる高分子ミセル型ナノキャリアを開発することで、難治性疾患に対する遺伝子療法を奏功させることを目指す。RNAレプリコンの送達効率を最大限に高める方法を確立するために、RNAレプリコンを高分子ミセルに内包してミセルのコア形成鎖である柔軟性ポリカチオン鎖との結合力を高め、RNA分解酵素の障壁を突破し機能させる方法を検証する。
|
研究成果の概要 |
RNAレプリコンは自己複製によりメッセンジャーRNAを産出し、細胞質内において治療用タンパク質を翻訳することから核酸医薬としての応用が期待されているが、RNA分解酵素による分解が生体応用に向けた障壁となっている。そこで、本研究では、柔軟性の高いポリエーテルとレプリコンから高分子ミセルを作製し、RNAと強く相互作用するアミノ酸をミセルに導入することによって安定化させ、RNA分解酵素に対する安定性の向上を狙った。さらに、アミノ酸を導入する際に生分解性エステル結合を用いることで、ミセルへの生分解性の付与を試みた。本研究により安全性および有効性を両立したRNAレプリコン送達ナノキャリアの創製を目指す。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
コロナワクチンをきっかけにメッセンジャーRNAが核酸医薬として注目され、有効性をさらに高めたRNAレプリコンが次世代の核酸医薬として注目されている。しかしながら、レプリコンは生体内で直ちに分解されることから臨床応用に向けては分解を抑制できるキャリア分子の開発が必要不可欠である。本研究では、RNAに強く結合する柔軟性ポリマーにアミノ酸を導入することで、レプリコンを酵素分解から保護することに成功した。その結果、レプリコンを培養細胞において機能させることに成功した。本研究で得られた成果をさらに発展させることで、近い将来にRNAレプリコンを臨床応用することができると考えられる。
|