研究課題/領域番号 |
19K23631
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0501:物理化学、機能物性化学、有機化学、高分子、有機材料、生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中村 智也 京都大学, 化学研究所, 助教 (90850371)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ペロブスカイト / ナノ粒子 / 発光材料 / 固体反応 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,高発光性ペロブスカイト材料として,全無機型のCsMX3(M = Pb, Sn, X = Cl, Br)に着目し,1)マイクロフロー法を用いた独自の溶液合成法の最適化により,粒子径の揃ったペロブスカイトナノ粒子の再現性の高い効率的合成法を開発する.さらに,2)薄膜中で構造変換可能な独自の配位子を用いて,高い発光特性と優れた電荷の注入・輸送特性をあわせもつペロブスカイトナノ粒子薄膜を開発する.これら二つのアプローチにより,高い色純度と10%を超える外部量子効率を示す青色ペロブスカイトEL素子の実現に挑む.
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研究成果の概要 |
ハロゲン化鉛ペロブスカイト半導体は、塗布による成膜が可能であり、その優れた光・電子物性から、太陽電池の光吸収材料のみならず、塗布型EL素子の発光材料としても注目を集めている。本研究では、ペロブスカイト材料のナノ粒子において、長いアルキル配位子(炭素数18)を短い配位子(炭素数4)に交換することで、粒子間の空隙を減少させ、EL素子において電荷注入を向上できることを見出した。また、従来の溶液を用いた合成法よりも簡便でスケールアップが容易な、ボールミルを用いた固体反応により、緑色発光性ペロブスカイト材料が合成できることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発した、ペロブスカイトナノ粒子の配位子の交換手法は、ナノ粒子への電荷注入・輸送を改善し、ナノ粒子を用いた塗布型EL素子の特性と耐久性の向上につながる成果である。また、ボールミルによる固体合成は、スケールアップが容易で材料利用効率が高い手法であり、将来の実用化・工業化に向けた知見を与える成果であると言える。
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