研究課題/領域番号 |
19K23632
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0501:物理化学、機能物性化学、有機化学、高分子、有機材料、生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
武居 俊樹 大阪大学, 蛋白質研究所, 助教 (00844771)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | WFDC2 / HE4 / タンパク質合成 / 癌細胞 / プロテオミクス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、広義の癌細胞において発現量が亢進しているWFDC2と結合する未知の結合タンパク質を単離・同定することで、病態との因果関係を明らかにすることを目指している。WFDC2は近年癌のバイオマーカーとして注目を集めている分泌性の糖タンパク質であるが、バイオマーカーとしての応用が先行する一方で、どのようなメカニズムで病態に影響を与えているか、分子レベルでの詳細な解析はなされていない。そこで本研究では、化学合成と生化学的研究を組み合わせることにより、未知の結合タンパク質の単離・同定を試みる。また、同定された結合タンパク質の解析を通じてアンタゴニストの創出を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は、種々の癌種におけるバイオマーカーとしての利用が進むWAP four-disulfide core domain protein 2 (WFDC2)が病態に影響を与えるメカニズムの解明を目指し、WFDC2と相互作用する結合タンパク質の同定を試みた。結合タンパク質の単離に用いるビオチン修飾WFDC2の化学合成を行なった結果、セグメント縮合法を用いることで効率良く得ることに成功した。しかし、得られた修飾WFDC2を用いて種々の癌細胞株抽出液から結合タンパク質の単離を試みたが、再現性良く特定の結合タンパク質候補を見出すことはできなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、8対のSS結合を有するWFDC2を効率良く合成することのできる条件を確立することに成功した。WFDC2の生理的機能は未だ明らかにされておらず、化学合成により純度の高いWFDC2の供給が可能になったことは学術上意義深い。WFDC2結合タンパク質を見出すことはできなかったが、化学合成WFDC2を用いた基礎研究の積み重ねにより癌との関連性が明らかになれば、新たな治療薬の開発等を通じて社会に貢献することができると考える。
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