| 研究課題/領域番号 |
19K23639
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| 研究種目 |
研究活動スタート支援
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| 配分区分 | 基金 |
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| 審査区分 |
0501:物理化学、機能物性化学、有機化学、高分子、有機材料、生体分子化学およびその関連分野
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| 研究機関 | 甲南大学 |
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研究代表者 |
松本 咲 甲南大学, 先端生命工学研究所, 特任教員(助教) (50850822)
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| 研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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| 研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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| 配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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| キーワード | DNA / RNA / 核酸高次構造 / 遺伝子発現制御 / グアニン四重らせん / 分子クラウディング / 相分離 / 液－液相分離 / RNA-タンパク質相互作用 / RNA高次構造 |
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| 研究開始時の研究の概要 |
細胞内には多種多様な液―液相分離によって形成した膜のないオルガネラが存在し、その形成と消失が生命現象のダイナミズムに関連していることが示唆されている。これらの膜のないオルガネラの形成にはRNAの存在が重要であることが示唆されているものの、RNAのどのような性質が膜のないオルガネラの形成・消失および物理化学的性質を決めているのか、その詳細は明らかになっていない。
本研究では、in vitroおよび細胞内液を自由に変化させることのできる細胞模倣系を用いて、水の活量、塩濃度、pHを系統的に変化させ、様々な構造を有するRNAが膜のないオルガネラの形成・消失およびその物理化学的性質に及ぼす影響を調べる。
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| 研究成果の概要 |
細胞内には多様な膜のないオルガネラ（液滴）が存在しており、遺伝子の発現制御などの様々な生命現象と関わっていること、さらにはがんや神経変性疾患の発症にも寄与することが示唆されている。液滴のほとんどは核酸を含んでいるが、その核酸の性質や、核酸が液滴の性質に及ぼす影響を説明する一般則はまだない。本研究では、液滴の形成・消失のメカニズムを核酸の構造変化という視点から解明することを目指した。
核酸の非標準構造の一つであるグアニン四重らせん構造に着目して、その特性を系統的に調べた結果、構造中のグアニンカルテットの枚数により、液滴形成に与える影響が異なることを示唆する結果が得られた。
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| 研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞内に存在する液滴は、認知症やアルツハイマー病などの神経変性疾患を引き起こすアミロイド形成に関わる。RNAグアニン四重らせん（G4）は、液滴形成に関わるRNA配列中に存在する核酸の高次構造の一つであり、本研究ではRNA G4に着目して、この構造の周辺環境への応答、液滴形成への影響を調べた。その結果、G4に含まれるグアニンカルテットの枚数により、周辺環境の変化への応答が異なることが明らかになった。この結果は、RNA G4が液滴形成に与える影響が、グアニンカルテットの枚数で異なることを示唆するものであり、RNA G4の疾患への影響解明やRNA G4を標的とした創薬研究の基盤となる成果である。
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