研究課題/領域番号 |
19K23642
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0501:物理化学、機能物性化学、有機化学、高分子、有機材料、生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
佐野 航季 国立研究開発法人理化学研究所, 創発物性科学研究センター, 基礎科学特別研究員 (20845763)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 無機ナノシート / 磁場配向 / ソフトマテリアル / 時空間パターン / 非平衡系 / 自己組織化 / 非平衡 / 集団運動 |
研究開始時の研究の概要 |
ごく最近、水に均一分散した数十億枚もの無機ナノシートに特定の条件下で化学的刺激を与えると、これらのナノシートが協働的に動く結果、空間的かつ時間的に秩序を有する巨視的な波が発生することを見出した。本研究では、この伝播波の制御、構造解析及び詳細なメカニズム解明を行うとともに、波としての性質を利用した各種応用へと展開する。
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研究成果の概要 |
水に分散した数十億枚もの無機ナノシートの集合構造に対して、特定の条件下で化学的刺激を与えると、これらのナノシートが協働的に運動する結果、空間的かつ時間的に秩序を有する巨視的な波が発生することを見出している。本研究では、この伝播波の発生条件に関する一般性を探索し、波の構造解析によって基礎的理解を深めた。また、伝播波の波長や速度の制御を行うとともに、波の発生メカニズムの理論的説明にも成功した。さらに、物質輸送機能へと研究を展開した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体内では、たんぱく質などの動的ナノユニットが三次元秩序構造へと自己集合して協働することで、個々の小さくて単純な動きが巨視的で精緻な動きへと繋がっている。今日まで、分子マシーンや自己駆動コロイドといった動的ナノユニットが人工的に合成されてきたが、これらの協働による巨視的な機能の実現は依然として困難である。このような背景の中、研究代表者はナノシートの協働によって生じる空間的かつ時間的に秩序を有する巨視的な伝播波を実現している。本研究で得られた成果は、ナノサイズのビルディングブロックを精緻な構造へと組み上げ、巨視的な動的機能をデザインするための設計指針となることが期待される。
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