研究課題/領域番号 |
19K23644
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0502:無機・錯体化学、分析化学、無機材料化学、エネルギー関連化学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
岩瀬 和至 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (90846437)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 二酸化炭素還元 / 非貴金属 / 不均一触媒 / 電極触媒 / 炭素材料 / コバルト / 単原子触媒 / 二酸化炭素還元反応 / 無機炭素材料 / 第一遷移金属 / 非貴金属元素 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は大きく分けて、(1)非貴金属元素からなる活性中心を有する触媒の合成とその構造解析、及び(2)高活性化のための設計指針の確立、という2点からなる。 合成した触媒の構造解析は、放射光や透過型電子顕微鏡を始めとした手法により行い、二酸化炭素還元活性の評価はガスクロマトグラフィーやイオンクロマトグラフィーにより行う。 また、近年電極触媒分野で用いられる第一原理計算を用いることで、二酸化炭素還元の反応中間体の吸着エネルギーを計算し、反応メカニズム解析を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では、非貴金属からなる二酸化炭素還元電極触媒の開発を行った。特に、コバルト-窒素(Co-N)構造を有する炭素材料(Co-N/C)について、Coの形態を制御した触媒を系統的に合成し、二酸化炭素還元活性との相関を調べた。その結果、よりグラファイト化された炭素層に存在する単原子状のCo中心がより高い二酸化炭素還元活性を有することを明らかにした。この結果は、炭素材料ベースの高活性二酸化炭素還元触媒の開発に、担体である炭素のグラファイト化が重要であるという、新たな設計指針を与えるものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の研究でも、二酸化炭素還元電極触媒の開発に関する研究は行われてきており、本研究で着目した金属をドープした炭素材料の開発も行われてきていた。しかしながら、それらの触媒において、高活性触媒として機能する触媒の活性中心の構造は不明瞭であった。本研究では特に、異なる形態を有するコバルト中心を含むコバルト-窒素共ドープ炭素材料を合成し、二酸化炭素還元活性を測定することで、高活性触媒として機能する活性中心の構造を明らかにし、設計指針を提唱した。本研究で得られた知見を元に、高活性触媒の開発が更に進むと期待できる。
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