研究課題/領域番号 |
19K23646
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0502:無機・錯体化学、分析化学、無機材料化学、エネルギー関連化学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
杉本 悠 東京大学, 工学研究科, 特任研究員 (30848841)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | バイオセンサ / メディエータ型酵素電極反応 / 微小電極 / 解析式 / 球形拡散 / 定常状態近似 / マイクロ流体デバイス / グルコースデヒドロゲナーゼ / 酵素電極 |
研究開始時の研究の概要 |
酵素電極を用いたバイオセンサは、基質特使性が高く、迅速・高感度に測定できる利点を持つ。しかし、バイオセンサのシグナルは酵素活性と、基質・メディエータの拡散の両方に依存するという問題がある。過去の研究より、酵素活性が非常に高い場合、微小電極を用いることで、電極近傍での基質流量をすべてメディエータ流量に変換できることが明らかになった。本研究では、マイクロ流体デバイスの利点を最大限に生かし、通常活性の酵素を用いた場合にも基質流量をすべてメディエータ流量に変換し、酵素活性に依存しないバイオセンサの開発を目指す。
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研究成果の概要 |
酵素活性が非常に高い場合の、微小電極におけるメディエータ型酵素電極反応の解析式を導出することに成功した。導出した解析式より、この系を用いたバイオセンサの性能(基質濃度に対する電流の線形範囲)を向上させる条件を見出した。具体的には、基質の拡散係数と基質に対するミカエリス定数が小さく、メディエータの拡散係数と微小電極半径が大きい場合に電流の線形範囲は拡大する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
微小電極上におけるメディエータ型酵素電極反応を利用したバイオセンサは、電流値が酵素活性に依存するという、酵素電極が本来持つ弱点を克服した究極のセンサと言える。本研究では解析式導出を通じて、この反応系を完全に理解し、さらにこの系を用いたバイオセンサの性能を向上させる条件を明確に示すことに成功した。
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