研究課題/領域番号 |
19K23653
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0502:無機・錯体化学、分析化学、無機材料化学、エネルギー関連化学およびその関連分野
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
渡邉 美寿貴 中央大学, 理工学部, 助教 (60847987)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | リチウムケイ酸塩 / 表面欠陥 / 発光特性 / 二酸化炭素吸収 / 結晶性リチウムケイ酸塩 / 蛍光特性 / 二酸化炭素吸収能 / ナノ粒子 / 蛍光 / CO2吸収能 |
研究開始時の研究の概要 |
低炭素社会の実現に向け、工場等の高温排出ガスからCO2を選択的に分離・回収可能な結晶性リチウムケイ酸塩(LSO)が注目されている。申請者は、LSOのナノ粒子化によるCO2吸収機能向上のため、LSOとCO2の反応界面における表面欠陥とCO2の吸着の相関性およびそのCO2吸収特性への影響に着目した。しかし、それらを定性的・定量的に評価する方法は確立していない。本申請では、表面欠陥由来のLSOの蛍光特性を利用し、CO2吸着量毎の蛍光特性の変化や表面欠陥の種類・密度の違いによる蛍光特性の違いを明らかにすることで、LSOの表面欠陥とCO2の吸着の相関性を定性的・定量的に判断する評価法を確立する。
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研究成果の概要 |
二酸化炭素吸収材として知られるリチウムケイ酸塩について、その蛍光強度が表面欠陥量の増加にともない増加することを明らかにした。その表面欠陥に起因する蛍光特性と二酸化炭素吸収能を利用し、二酸化炭素吸着に伴う蛍光特性の変化を観察した。独自に作製した光学測定用セルを用いて雰囲気を制御し、水や空気などの影響を取り除いたうえで、リチウムケイ酸塩の二酸化炭素吸着及び吸収に伴う蛍光特性の変化を正確に測定した初めての例である。リチウムケイ酸塩の発光特性は表面欠陥量や欠陥種により変化し、さらに、二酸化炭素吸着および吸収にともない発光特性が変化することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、リチウムケイ酸塩の二酸化炭素吸着に伴う蛍光特性の変化を観察することで表面欠陥と二酸化炭素吸着の関係性を定量的・定性的に評価しようとする今までにない試みである。最終的には二酸化炭素吸着による表面欠陥の変化を二酸化炭素吸収反応進行度毎に(in-situ)観察可能にする。本研究による新評価法の確立は、リチウムケイ酸塩の二酸化炭素吸収素材としての機能性を高める材料設計指針の提示に向けた大きな一歩である。
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