研究課題/領域番号 |
19K23669
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0601:農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 東京農業大学 |
研究代表者 |
後藤 早希 東京農業大学, 生命科学部, 研究員 (70845651)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 3HBオリゴマー / 3-ヒドロキシブタン酸 / ポリエステル合成微生物 / Bacillus / 分泌生産 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、生分解性ポリマーのポリ-3-ヒドロキシブタン酸[P(3HB)]生産菌において、3-ヒドロキシブタン酸(3HB)オリゴマー生産の合成・分泌機構を明らかにすることを目的とする。 3HBオリゴマーは、化成品素材として利用でき、生理活性を有する物質である。これまでに、P(3HB)を生産する一部のBacillus属細菌において、3HBオリゴマーの細胞外への分泌が確認されているが、その詳細は明らかになっていない。そこで、本研究では、3HBオリゴマーの高生産システムの開発を目指し、その合成・分泌の機構を明らかにする。
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研究成果の概要 |
ポリエステル生産菌であるBacillus megateriumの3HBオリゴマー生産機構を調査した。B. megateriumの3HBオリゴマー生産の経時的変化の分析の結果、3HBオリゴマーの生産機構はi) 重合酵素によるP(3HB)の重合、ii) 分解酵素による3HBオリゴマーへの分解、iii ) 3HBオリゴマーの菌体外への分泌の3ステップであることが分かった。B. megateriumの培養液上清中には、3-20量体のオリゴマーの存在が確認された。また、大腸菌によるin vivoでの分解実験により、3HBオリゴマー生産には2つの分解酵素が関与している可能性があることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでに、一部のポリエステル合成微生物において、付加価値の高い3HBオリゴマーが細胞外へ分泌されていることが確認されていたが、その詳細は明らかになっていなかった。本研究により、P(3HB)生産菌のBacillus megateriumの3HBオリゴマーの合成・分泌系に関する知見が得られた。中分子の3HBオリゴマーは、細胞の外に分泌されるため、連続的な発酵生産が可能であり、Bacillus属細菌はエンドトキシンを生産しないグラム陽性菌である。したがって、本菌を宿主にすれば、効率的かつ安全な3HBオリゴマー生産システムの開発に発展することができると期待される。
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