研究課題/領域番号 |
19K23675
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0602:生産環境農学およびその関連分野
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
湊 菜未 新潟大学, 自然科学系, 助教 (60843430)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | plant virus / insect vector / Brachypodium / wheat / ウイルス / 昆虫伝染 / ムギ類 |
研究開始時の研究の概要 |
コムギなどのムギ類作物に感染して収量を激減させるウイルス群YDVsは、世界で最も深刻な経済被害をもたらす植物ウイルスの一つであり、本ウイルス群に対する防除法の確立は農業上重要な課題である。しかしながら、このウイルスの伝搬に媒介昆虫が必須であり、昆虫の宿主となるムギ類作物のゲノムが複雑であったことから、本ウイルスに対する植物の病害応答については分子生物学的知見が乏しく、病徴誘導メカニズムは不明であった。本研究では、全ゲノム配列が解読されたムギ類モデル植物であるミナトカモジグサを用いてYDVsの病徴誘導機構を解明し、昆虫伝染性ウイルスに対する新規ムギ類病害応答モデル系の構築を目指す。
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研究成果の概要 |
植物ウイルスの中でもその伝搬に媒介昆虫が必須であるウイルスでは、実験系が媒介昆虫の宿主となる植物種に限定されることから短期間で効率的に遺伝子レベルの解析を行うことが難しい場合も多い。本研究において、アブラムシによって伝搬されムギ類に感染する黄萎ウイルス群 (YDVs) のうち二種のウイルスがムギ類モデル植物であるミナトカモジグサを宿主として感染・増殖することが明らかとなった。またミナトカモジグサとコムギにおけるウイルスの単独感染および共感染時の植物応答に加え、それぞれの感染条件が媒介昆虫の宿主選好性に与える影響についても迫ることが出来た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
植物ウイルスの多くは昆虫によって媒介され、様々な植物に病気を引き起こす。イネ科作物に黄萎病を引き起こす黄萎ウイルス群 (YDVs) は、アブラムシを介してコムギやオオムギなどのムギ類に感染し、世界で最も深刻な経済被害をもたらす植物ウイルスの一つである。しかしながら、発見から60年以上が経った今でも有効な防除法が見つかっておらず、YDVに対する新規防除法の確立は農業上の喫緊の課題である。本研究では、新規ムギ類モデル植物であるミナトカモジグサを用いてYDV-植物-媒介昆虫の三者間相互作用における分子基盤を解明すべく病徴誘導メカニズムについて解析を行った。
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