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マツノザイセンチュウにおける寄生性関連形質の進化プロセスとそのメカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K23679
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0602:生産環境農学およびその関連分野
研究機関明治大学

研究代表者

浴野 泰甫  明治大学, 研究・知財戦略機構(生田), 研究推進員(ポスト・ドクター) (30843643)

研究期間 (年度) 2019-08-30 – 2020-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2019年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードマツ材線虫病 / 線虫 / 表現型可塑性
研究開始時の研究の概要

線形動物門に属するAphelenchoidea上科は、マツ材線虫病の病原体であるマツノザイセンチュウなどの重要病害虫だけでなく、多くの植物寄生性種を含む分類群である。これら植物寄生種は、宿主内外における高い運動性及び物理耐性を、その寄生戦略において必要とする。本研究の目的は、高い運動性及び物理的耐性を植物寄生性線虫が獲得してきた進化プロセスを明らかにするとともに、それを支える構造的特徴を微細レベルで明らかにすることである。

研究実績の概要

本課題は、マツ材線虫病の病原体であるマツノザイセンチュウ(以下マツノザイ)の樹体内における生存戦略を理解することを目的とする。本線虫種の病原メカニズムの全容はいまだ解明されていないが、本種がマツ樹体内で迅速に広がることは、マツ樹を枯死に至らしめるために必須であると考えられている。高い運動性や物理的耐性を支える構造的特徴を、透過型電子顕微鏡を用いて微細構造レベルで調査した。
マツノザイをマツ健全木に接種し、2週間後(マツに初期病徴が観察された時期)にマツノザイを回収した(phytophagous phase)。対照区として、マツノザイを糸状菌を生育させたマツに接種し、2週間後にマツノザイを同様に回収した(mycetophagous phase)。その結果、体軸に沿って存在する側翼と呼ばれる構造が、phytophagous phaseでmycetophagous phaseより有意に発達していることが明らかになった。側翼は体を支える構造であることから、phytophagous phaseでは側翼を発達させることが、樹体内での運動性、延いてはマツ樹を枯死に至らしめる上で重要であると考えられた。
これに加え、腸壁の微絨毛の太さ及び密度が、photophagous phaseではmycetophagous phaseより小さくなっていることが明らかになった。このことから、phytophagous phaseでは摂食より運動に特化した形態を有していることが明らかになった。

報告書

(1件)
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Ultrastructural plasticity in the plant-parasitic nematode, Bursaphelenchus xylophilus2020

    • 著者名/発表者名
      Ekino Taisuke、Kirino Haru、Kanzaki Natsumi、Shinya Ryoji
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 10 号: 1 ページ: 1-9

    • DOI

      10.1038/s41598-020-68503-3

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [備考] マツノザイセンチュウの巧妙な寄生戦略の一端を解明 マツ枯れ防除法の開発への新たな道筋

    • URL

      https://www.meiji.ac.jp/koho/press/6t5h7p000034gxq9.html

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書

URL: 

公開日: 2019-09-03   更新日: 2021-01-27  

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