研究課題/領域番号 |
19K23688
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0603:森林圏科学、水圏応用科学およびその関連分野
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研究機関 | 明星大学 |
研究代表者 |
吾郷 万里子 明星大学, 理工学部, 准教授 (90389172)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | リグニン / ナノ粒子 / エアロゾルフロー / 超黒色炭素 / カーボンナノ粒子 / 表面エネルギー / コロイド粒子 / バイオマス / 真球状粒子 / 電極材料 / ピッカリングエマルション / バイオインク / 複合材料 / メソポア / 未利用バイオマス / エアロゾル / カーボン |
研究開始時の研究の概要 |
豊富な資源量を誇る木質由来の芳香族ポリマーであるリグニンの利活用に関心が集まっている。しかしリグニンは潜在的にその分子構造や分子量にばらつきがあるため,ポリマー素材として利用するのは困難である。本提案では,リグニンの超分子集合体を形成することで発現するコロイド粒子としての形態や表面エネルギーに起因する特性に着目することで分子レベルのばらつきを克服するという新しい発想に基づく,リグニンナノ材料創成技術およびその利用法の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
初めに,エアロゾル発生装置のスペックを決定し,購入に至った。次に,実験室の電気工事,排気設備等の環境整備し,2020年2月には上記装置が納入された。納入後,リグニンを用いたナノ粒子の合成を開始し,基本的な合成パラメータを決定した。一方,合成した粒子の構造と基本物性の評価を実施し,形態観察により,真球状粒子であり,1um程度の粒径を有することが確認された。また2019年度以前と比べ,収率が向上し,リグニン真球状粒子の効率的合成が達成された。得られたリグニン粒子の炭化実験を実施し,広範囲な波長の光吸収性に優れていることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
リグニンは木質系バイオマス由来材料として地球上最も大量に存在する芳香族性ポリマーであるにも関わらず,材料としてはほとんど利用されていない。これはリグニンの分子構造や分子量が一定でなく,物性が安定しないことに一つの理由がある。本提案では,エアロゾルフロー法による超分子構造体,すなわちナノ―マイクロメートルサイズの真球状のリグニンナノ―,マイクロ粒子を,リグニンスルホン酸を原料として,高生産的に合成する技術を確立し,リグニンの潜在的な分子レベルでのばらつきによる材料特性の低下等の欠点を克服し,高性能・高機能な先進ナノ粒子を開発する。
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