研究課題/領域番号 |
19K23719
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0701:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小林 幹 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 特任助教 (00844606)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | DROSHA / DGCR8 / pri-miRNA / LRPPRC / SLIRP / mRNA / miRNA |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではヒト由来DROSHAとDGCR8とpri-miRNAの複合体構造を決定する。DROSHA-DGCR8複合体は、目的遺伝子を含んだ組み換えバキュロウイルスをHEK293S細胞に共感染させることで発現させる。そしてアフィニティークロマトグラフィーやゲル濾過によって精製された複合体に、in vitro転写で調製したpri-miRNAを混合することでDROSHA-DGCR8-pri-miRNA複合体を再構成する。そしてクライオ電子顕微鏡でこの複合体の粒子データを取得し、単粒子解析によってその三次元構造を決定する。
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研究成果の概要 |
本研究ではpri-miRNAをin vitro転写によって調製することと人由来DROSHAとDGCR8をHEK細胞で発現しアフィニティータグによって精製することに成功した。しかしクライオ電子顕微鏡での観察に十分な量のDROSHA-DGCR8複合体を得ることはできなかった。 一方LRPPRC-SLIRP-mRNA複合体に関しては十分量のサンプルを得ることができたので、クライオ電子顕微鏡で観察を行い、データを取得した。しかしデータ処理の結果、高分解能の像を得ることはできなかった。これはサンプル構造のフレキシビリティが高いためと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究でLRPPRC-SLIRP-mRNA複合体の調製に成功したことは、今後の構造機能解析によってそれがmRNAに結合して安定化する機構を解明する助けとなると考えられる。LRPPRCはアミノ酸変異によってLeigh Syndrome French Canadian variantと呼ばれる神経変性疾患を引き起こすことが知られている。この疾患ではミトコンドリアのmRNA量が減少することが知られているため、この疾患はLRPPRCがSLIRPとともにmRNAに結合してそれを安定化することができなくたったことによる可能性がある。そのため本研究の成果は医学的にも重要である。
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