研究課題/領域番号 |
19K23723
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0701:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山田 萌恵 名古屋大学, 理学研究科, 助教 (80848391)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ヒメツリガネゴケ / 細胞内輸送 / 先端成長 / 微小管 / キネシン |
研究開始時の研究の概要 |
細胞内の物質輸送を司る細胞内輸送は細胞にとって必須機能であり、細胞骨格と分子モーターにより制御される。輸送モーターがカーゴ(積荷)に付属した特異的なアダプタータンパク質を認識して結合することで、精密に制御された細胞内物質輸送が可能となる。しかし、植物ではアクチンによる原形質流動が主要な細胞内輸送機構だと考えられてきたため、生理的に重要であるにも関わらず、微小管依存的な細胞内輸送の分子機構には未解明な部分が多く残されている。本研究では、基部陸上植物であるヒメツリガネゴケを用いた逆遺伝学的スクリーニングにより微小管依存的な細胞内輸送のカーゴアダプター及び順行性輸送モーターの同定を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では顕微鏡観察に適した細胞を持つ基部陸上植物ヒメツリガネゴケをモデルとして用い、細胞内輸送機構の研究を行った。細胞内で物質を適切な場所に配置させるシステムである細胞内輸送は、細胞骨格と付随するモータータンパク質によって駆動される。植物細胞における細胞内輸送に関する知見は乏しく、今までに同定された輸送を駆動するタンパク質やアダプタータンパク質は限られている。そこで、植物細胞内輸送を支える分子機構の解明を目指し、モータータンパク質の網羅的解析を遂行した。その結果、細胞伸長や分裂期に機能するキネシンを発見するとともに、細胞内輸送異常を想起させる表現型を示す変異体も取得した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞内で物質を適切な時期に適切な場所に配置させる細胞内輸送は細胞にとって必須機能の一つである。植物は進化の過程で独自の細胞内輸送システムを構築しており、動物細胞内で機能している輸送分子は植物ではあまり保存されていない。本研究における分子モーターの解析は、植物の独自の輸送システムを紐解く手がかりとなるものであり、さらなる責任分子の同定によって植物特異的な輸送システムの根幹に迫ることが可能になると考える。
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