研究課題/領域番号 |
19K23725
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0701:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
衣笠 泰葉 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教 (60852118)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Lem2 / Lnp1 / ESCRT-III / 核膜 / 小胞体膜 / 脂質 / 生細胞イメージング / CLEM / ESCRTIII / イメージング / クロマチン |
研究開始時の研究の概要 |
核膜タンパク質はクロマチン機能を高度に制御することで、細胞活動に伴うダイナミックな遺伝子発現変動を可能としている。しかし、核膜タンパク質は機能重複が多く解析が困難なことから、制御機構の全容は未だ明らかになっていない。本研究課題では核膜タンパク質Lem2とLnp1がクロマチンだけでなく核膜構造にも影響することに着目し、Lem2・Lnp1が核膜構造を制御する分子メカニズムを遺伝学・細胞生物学・生化学的手法を用いて解析することで、核膜タンパク質による核膜構造を介したクロマチン制御機構を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は核膜タンパク質Lem2・Lnp1に着目し、核膜タンパク質が核膜制御を行うメカニズムの解明を目指したものである。生細胞観察法と光―電子顕微鏡相関観察法(CLEM法)を用いた解析を行ったところ、Lem2とLnp1には核膜と小胞体膜の境界を調整する役割があることが分かった。さらに、膜修復を担うESCRT-III複合体因子を用いた解析により、Lem2・Lnp1がVps4を膜上に局在させ、ESCRT-IIIによる正常な膜修復を促すことが核膜維持に繋がっていることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
核膜の機能維持は真核細胞の生存にとって最も重要な要因の一つであり、そのメカニズムの解明は学術的に重要な課題である。また、核膜タンパク質の変異は、筋ジストロフィー、早老症といった様々な重篤疾患を引き起こすことが知られており、核膜タンパク質の機能解明は社会的にも重要である。解析が容易な分裂酵母で得られた成果は、ヒトをはじめとする真核生物に普遍的な仕組みの理解に繋がるため、今後多様な分野へ応用することが出来る可能性を有している。
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