研究課題/領域番号 |
19K23770
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0704:神経科学、ブレインサイエンスおよびその関連分野
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研究機関 | 富山大学 (2020) 筑波大学 (2019) |
研究代表者 |
瀬戸川 剛 富山大学, 学術研究部医学系, 助教 (80840785)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 報酬 / サル / 意思決定 / 化学遺伝学 / 眼窩前頭皮質 / 線条体 / 行動決定 / ニホンザル / アカゲザル |
研究開始時の研究の概要 |
状況に応じて適切な行動を選択することは、私たちが豊かな生活を送る上で欠かせない。これまでの研究により、眼窩前頭皮質が行動決定を行う上で重要となる各選択肢の報酬の価値の計算および比較を行っていることが明らかとなった。本研究では、化学遺伝学的手法を用いてアカゲザルの眼窩前頭皮質-線条体の神経活動を特異的に不活性化することで、この経路が行動決定に果たす役割を明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
状況に応じて適切な行動を選択することは、私たちが豊かな生活を送るうえで欠かせない。申請者はこれまでに、眼窩前頭皮質が行動決定を行う上で重要な役割を担っていることを明らかにしてきた。本研究では眼窩前頭皮質―線条体の神経接続に着目し、化学遺伝学的手法を用いて当該経路の活動を操作することで動物の行動選択に与える影響を調べることを目的とした。単一神経細胞記録法を用いて眼窩前頭皮質の神経細胞の活動を記録した結果、特定の小領域に行動決定にかかわる神経細胞が多く観察された。また、その領域から線条体へ神経接続があることも確認した。現在は化学遺伝学的実験を行うためのセットアップ中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
外部からの感覚入力が複数の脳領域間でどのように処理されていっているのかを解明することは、我々の複雑な認知機能の処理過程を理解するために必要不可欠である。現在までに眼窩前頭皮質が報酬の価値に基づく行動決定に重要な役割を果たしていることを明らかにした。今後はこの情報の流れを調べることで、同部位の障害で適切な選択行動が阻害されている患者の治療法に対して基礎研究の面から貢献できるのではないかと期待している。
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