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自閉症における臓器連関を介した病態制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K23789
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0704:神経科学、ブレインサイエンスおよびその関連分野
研究機関国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター

研究代表者

植田 尭子  国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 神経薬理研究部, リサーチフェロー (80850693)

研究期間 (年度) 2019-08-30 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード自閉スペクトラム症 / ASD / 臓器連関 / CHD8 / 脳血管 / 自閉症スペクトラム / autism spectrum disorder / 血液脳関門 / 自閉スペクトラム / 液性因子 / 臓器間ネットワーク / 自閉症スペクトラム障害
研究開始時の研究の概要

自閉症スペクトラム障害(ASD)への関連が示唆されている遺伝子のうち、全身で機能する遺伝子の変異に関しては、他の臓器での変化が血液循環を介して病態に影響する可能性が考えられる。そこで本研究では、ASD関連遺伝子CHD8に着目し、その変異型マウスと野生型マウスとの並体結合実験によりこの点を明らかにする。2個体を外科的に結合して体循環を共有した後、野生型または変異型の脳機能の変化を、組織および行動のレベルから解析する。さらに原因となる血中因子と由来となる臓器を明らかにする。

研究成果の概要

自閉スペクトラム症(ASD)には遺伝的要因が関与し、全身で機能する遺伝子の不全の場合には末梢環境での変化が脳機能に影響する可能性が考えられる。本研究では、ASD関連遺伝子CHD8の変異型マウスにおける神経機能異常が血中因子に制御されることを、並体結合実験から見出した。このメカニズムを同定するため、脳血管内皮細胞の網羅的遺伝子発現解析を行い、関与が示唆されるレセプターを探索した。候補分子の発現をCHD8変異型マウスで抑制した結果、CHD8変異マウスの機能異常が改善した。このことから、脳血管が脳外部環境から受容するシグナル伝達が、ASD関連症状を誘導する機序が存在することが示唆された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

ASDをはじめ、精神・神経疾患の基礎研究の対象は脳が中心である。これらの疾患には、脳機能に重要な神経伝達の基盤であるシナプスで働く分子に加えて、全身で発現して個体の発生や恒常性維持に重要な遺伝子の変異も関与することが報告されている。CHD8はその様な遺伝子の1つだが、神経新生や神経細胞、オリゴデンドロサイトの発達など、脳内の細胞での機能について盛んに解析が行われている。本研究はこれらに加え、脳の外部環境での変化がASDの症状に及ぼす影響とその機構を明らかにすることで、精神・発達障害の病態形成を全身環境から理解するという新たな視点をもたらすことが期待される。

報告書

(3件)
  • 2020 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-09-03   更新日: 2022-01-27  

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