研究課題/領域番号 |
19K23791
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0801:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
今井 俊吾 北海道大学, 薬学研究院, 助教 (40845070)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 決定木分析 / データマイニング / バンコマイシン / 腎機能障害 / 治療薬物モニタリング / ダプトマイシン / 骨格筋障害 / 機械学習 |
研究開始時の研究の概要 |
我々はこれまでの研究で、データマイニングの代表的な手法の一つである決定木モデルを使うことで、医療者が簡便に使用可能な「副作用発現リスク推定モデル」を構築することに成功した。 しかし、これまで構築したモデルは単施設(北海道大学病院)のデータに基づいており、他の施設に適応した場合の精度については保証されていない。 本研究では、院内感染の原因菌の一つであるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌に効果を持つ「バンコマイシン」の代表的な副作用である「腎機能障害」のリスク推定モデルを構築するために多施設共同研究を実施する。このことで、決定木分析を用いた副作用発現割合推定モデル構築の基盤となる情報を発信する。
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研究成果の概要 |
データマイニング手法の一つである決定木分析を用いて、医療者が簡便に「個々の患者の副作用発現リスク」を評価可能なモデル構築を目指した。対象は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症の治療薬であるバンコマイシンによる腎機能障害とした。 北海道内4施設を協力医療機関とする多施設共同研究の遂行により、より一般化可能なバンコマイシンによる腎機能障害リスクの推定モデルの構築に成功した。また、構築したモデルの精度は良好であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で構築したリスク推定モデルの活用により、医療者はバンコマイシンの投与開始前に、個々の患者に応じた腎機能障害発現リスクを簡便かつ定量的に推定可能となる。すなわち、本モデルは「ハイリスク患者に対して他剤への変更や頻回な副作用モニタリングを実施する」などの医療者の意思決定を支援するツールとなり得る。。 決定木分析を用いたアプローチは他の薬剤や副作用に広く応用可能である。そのため、本研究で見出された知見は、より安全な薬物療法の提供のためのツール開発に活用可能である。
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