研究課題/領域番号 |
19K23795
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0801:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
周 越 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 助教 (10733339)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | EphA2 / 上皮間葉転換 / がん幹細胞 / 薬剤耐性 / シスプラチン |
研究開始時の研究の概要 |
受容体型チロシンキナーゼEphA2は、様々ながん細胞において発現しているタンパク質であり、その活性化機構についてはこれまでに解析が進められてきました。我々は最近、EphA2の新しい活性化機構を見いだしました。新規活性型EphA2の機能の一つとして、がん細胞の運動能を促進することを発見しましたが、その全貌は明らかになっておらず、機能解析が急務となっています。そこで、本研究では、これまでの我々の研究をさらに発展させ、がんの悪性化に関わる新規活性型EphA2の機能を明らかにし、がん分子標的治療への新たな情報提供を目指します。
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研究成果の概要 |
申請者らが以前に報告した非定型的活性型EphA2は、がんの悪性進展に関わり、がん病態制御における次なる標的となりうる。しかし、その機能については依然として未解明な部分が多いため、機能解析が急務となっている。本研究では、がん悪性転化に重要な上皮間葉転換やがん幹細胞性、さらには応用研究として薬剤耐性における非定型的活性型EphA2の役割を解析した。その結果、非定型的活性型EphA2はがん幹細胞性や白金製剤シスプラチンへの耐性に関わることがわかった。一方で、非定型的活性型EphA2は上皮間葉転換を制御しなかったが、間葉系細胞において、その局在は細胞運動を制御することがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、チロシンキナーゼ型受容体を標的としたさまざまながん分子標的薬が開発されており、臨床で使用されている。EphA2はがんの悪性化に関わるが、その詳細な機能解析はなされていない。本研究で得られた研究成果は新たな分子標的治療の基盤となり、臨床研究に向けて革新的な情報を提供できると期待される。
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