研究課題/領域番号 |
19K23818
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0802:生体の構造と機能およびその関連分野
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
森永 涼介 旭川医科大学, 医学部, 助教 (60845733)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ゴルジ装置 / 神経分泌細胞 / 視床下部 / 免疫組織化学 / 性腺刺激ホルモン放出ホルモン / バソプレシン / オキシトシン / GnRH / 分泌顆粒 / 相関顕微観察法 / Vasopressin / Oxytocin |
研究開始時の研究の概要 |
性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)ニューロンは、血液中に多量のホルモンを放出するため、分泌顆粒やゴルジ装置など調節性分泌経路を構成する細胞内小器官の発達が良いと考えられている。しかし、その細胞微細構造については未解明の点が多い。そこで本研究では、神経トレーサー標識などによる神経解剖学的解析技術と連続切片SEM観察やオスミウム浸軟法による顕微解剖学的解析技術を連携させ、特定の神経細胞の組織内分布から細胞内小器官の立体微細構造までをシームレスに観察・解析できるような新たな相関顕微観察法を開発する。そして、開発した相関顕微観察法によりGnRHニューロンの細胞微細構造を明らかにする。
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研究成果の概要 |
当初の計画通りに神経分泌細胞であるGnRHニューロンのゴルジ装置の形態学的解析を行っていたが、GnRH分泌量を変化させる去勢刺激や性ステロイド刺激によるゴルジ装置の形態変化は認められなかった。そこで目的細胞をVasopressinニューロンおよびOxytocinニューロンに変更し研究を継続したところ、これらニューロンのゴルジ装置はGnRHニューロンに比べより発達した構造を持ち、浸透圧刺激によりゴルジ装置トランスゴルジ網の形態が変化することを明らかにした。今後はさらに、これらゴルジ装置の微細構造を電子顕微鏡による観察により明らかにする予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ゴルジ装置は粗面小胞体で生合成された蛋白質を分泌顆粒に選別・濃縮する細胞内小器官であり、ホルモンを大量に分泌する内分泌細胞においては発達している。研究代表者の所属する講座では、下垂体前葉内分泌細胞のゴルジ装置が立体的に球状などの特徴的な構造をしていることを明らかにしており、本研究ではさらに神経分泌細胞におけるゴルジ装置の立体構造を明らかにした。これら知見は、細胞の種類、機能状態とゴルジ装置形態との関係を解明する点において重要な基盤的情報になると考えられる。
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