研究課題/領域番号 |
19K23845
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0803:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
西田 隆司 大阪大学, 微生物病研究所, 助教 (20845200)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 百日咳 / 原生生物 / 百日咳菌 / アメーバ / 共培養 |
研究開始時の研究の概要 |
百日咳は特徴的な咳発作を引き起こす感染症であり、近年、その発生件数は増加傾向にある。原因菌である百日咳菌は、貧栄養状態となる自然環境中では生存できないとされてきた。しかし、環境アメーバと共培養することにより貧栄養状態でも増殖することを見出している。このことから、アメーバとの共存により自然環境中において百日咳菌が生育し、感染源となる可能性が想定される。そこで本研究ではその共存機構の解明と理解を目指す。
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研究成果の概要 |
百日咳菌は貧栄養状態となる自然環境下では生育できないとされている。本研究では百日咳菌が環境中の原生生物と共存することを想定し、原生生物依存的な百日咳菌の増殖機構を解析した。その結果、百日咳菌はアメーバに貪食される一方で、アメーバ由来の代謝産物が、百日咳菌の貧栄養下における増殖を補助していることを見出した。さらに、アメーバ以外の原生生物も百日咳菌の増殖を補助することが確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、百日咳菌が原生生物依存的に生存し増殖することが明らかとなった。これは百日咳菌が自然環境中において哺乳類宿主以外の微生物と共存している可能性を提示する成果であり、百日咳菌が自然環境下では生存できないとするこれまでの考えに一石を投じるものである。あらたな百日咳菌の生存様式を解明することは、増加する百日咳を制御する方法を模索する上で重要な知見となり得る。
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