研究課題/領域番号 |
19K23857
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0803:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
下平 陽介 秋田大学, 医学系研究科, 助教 (20777982)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | TL1A / 腸管上皮細胞 / 大腸上皮細胞 / DR3 |
研究開始時の研究の概要 |
炎症性腸疾患(IBD)は原因不明な難治疾患であり、その患者数は増え続けている。網羅的遺伝子解析の結果からTL1Aと呼ばれるサイトカインがIBDの病態と関連していることが推測されている。TL1AはDR3と呼ばれる受容体に結合することで免疫担当細胞に影響を与えるが、本研究者は腸管上皮細胞におけるTL1A-DR3の重要な機能があることも見いだしている。本研究では特に腸管上皮細胞におけるTL1A-DR3の機能に着目しさらに解析を行うことでこれらがIBDの病態とどのように関わっているのかを明らかにしたいと考えている。
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研究成果の概要 |
培養細胞株(大腸癌細胞Caco2)を用い、DR3の発現を確認し、同時にsiRNAを用い遺伝子をノックダウンすることでDR3の発現が抑制されることを確認した。Caco2をシングルセルとして培地にまきTL1Aを負荷することで、細胞増殖が亢進することが確認された。MTTアッセイにより同様にTL1A負荷による細胞増殖亢進が確認され、LDHアッセイではTL1A負荷による細胞死の増加は確認されなかった。さらにTL1Aを負荷したときの遺伝子発現の変化をRNAsequenceで解析し、ミトコンドリアクレアチンキナーゼ関連遺伝子、ペルオキシソーム形成関連遺伝子の発現変化を確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
TL1A-DR3サイトカイン-受容体シグナルは様々な炎症性疾患に関与していることが知られている。しかし、作用する細胞やまわりの環境によりその機能が異なる可能性があり、今回の研究では新たに腸管上皮細胞における役割が明らかとなった。今回明らかになった結果に基づきさらに研究展開が行われることで、腸炎のメカニズムが明らかとなり、治療応用などがなされることが期待される。
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