研究課題/領域番号 |
19K23866
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0803:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
沖 大也 大阪大学, 微生物病研究所, 特任研究員(常勤) (30845285)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | コレラ菌 / IV型線毛 / 結晶構造解析 / マイナーピリン |
研究開始時の研究の概要 |
コレラ菌をはじめとした多くの腸管系病原菌は、汚染水を介して消化管内に侵入すると線毛と呼ばれる糸状の構造物を形成し、標的細胞への付着と定着を達成することで、毒素を産生し、病原性を発現する。この定着過程はヒトへの感染を成立させるための最も重要なステップである。本研究では、コレラ菌が産生し、定着過程に重要であると予想されるIV型線毛と分泌タンパク質の物理化学的解析および生化学的解析を通して、コレラ菌の定着機構の解明を行い、さらに得られた情報から、抗生物質に替わる新規の感染阻害剤の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、コレラ菌が形成するIV型線毛にわずかに含まれるマイナーピリンと呼ばれる線毛構成タンパク質の結晶化をおこなった。得られた結晶を大型放射光施設SPring-8において回折測定を実施した結果、最高分解能2.3Åで構造決定した。さらに得られた構造をもとに、コレラ菌のIV型線毛全体のモデル構造の構築をおこなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
コレラ菌が形成するIV型線毛を利用した腸管定着過程は、有望な創薬標的であると考えられる。定着過程を標的とする阻害剤は、既存のワクチンなどと異なる新規アプローチであり、宿主側の免疫機構の成熟度の影響を受けづらいと予測され、ワクチン効果が薄い乳幼児に対しても効果的であると考えられる。また、抗生物質と異なり、細菌を死滅させないことから耐性菌を生じさせづらいという大きな利点もある。すなわち、既存のワクチンや抗生物質に替わる次世代の治療法・感染症予防となる可能性を有している。
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