研究課題/領域番号 |
19K23873
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0803:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
安藤 達也 藤田医科大学, 共同利用研究設備サポートセンター, ポスト・ドクター (50796068)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 肝再生 / 炎症 / トリプトファン代謝酵素 / トリプトファン代謝 / 肝細胞分化 / 再生医療 |
研究開始時の研究の概要 |
肝臓の再生には細胞増殖・分化が必須であり、肝幹細胞が増殖・分化に関与することが示唆されているが、幹細胞から成熟肝実質細胞へ至るメカニズムにはいまだに不明確な点が存在する。近年、肝臓に恒常的に発現するインドールアミン酸素添加酵素2 (IDO2)が同定され、IDO2により産生される代謝産物が、Aryl hydrocarbon receptor (AhR)という核内受容体にリガンドとして作用することが報告された。このAhRシグナルは細胞増殖・分化に密接に関与することが判明している。以上より、肝臓に恒常的に発現するIDO2がトリプトファン代謝を介し、細胞増殖・分化を制御する可能性が示唆されている。
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研究成果の概要 |
WTマウスおよび各種トリプトファン代謝酵素欠損マウスに70%部分肝切除を実施し、肝体重を用いて肝再生能力を評価した。その結果、Ido2-KOマウスにおいて肝再生が促進する結果となった。この時の肝幹細胞(Lgr5陽性細胞)の量的変化と分化マーカー(Albumin)を定量したが、肝再生モデルでは変化を認めなかった。一方で、肝再生に関与する炎症性サイトカイン発現を確認したところ、Ido2-KOマウス優位に増加していた。 以上より、部分肝切除後における肝再生は、肝幹細胞の関与ではなく、Ido2遺伝子欠損による炎症性サイトカイン産生の亢進が大きく関与してる結果が確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、肝臓にて発現するIDO2の役割を肝再生の観点から明らかにしたことで、肝再生が必要な急性疾患、移植後の予後の安定化に寄与する可能性が示唆される。
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