研究課題/領域番号 |
19K23887
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0901:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
西田 充香子 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (60844644)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | メトホルミン / 腫瘍微小環境 / 代謝 / 活性酸素 / IFNγ / CD8 TILs / CD8TILs / 代謝改変 / CD8 T 細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでに我々は 2 型糖尿病治療薬であるメトホルミンが腫瘍浸潤 CD8 T 細胞 (CD8 TILs) の代謝を解糖系優位に改変し、疲弊 CD8 TILs の機能を回復させるということを明らかにしてきた。現在はメトホルミンと抗 PD-1 抗体併用効果の検討を行っており、併用により有意な腫瘍増殖抑制効果が認められている。この併用効果は抗酸化剤処置で消失することから、メトホルミンが誘導する抗腫瘍効果に活性酸素(ROS) が関与している可能性が示唆された。しかし、その分子メカニズムに関しては不明な点が多い。したがって本研究では併用効果をもたらす詳細な分子メカニズムを活性酸素(ROS) および腫瘍微小環境の代謝に着目し、解明する。
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研究成果の概要 |
本研究は2型糖尿病治療薬であるメトホルミンと抗PD-1抗体併用による腫瘍退縮の実験系を用いて、腫瘍浸潤CD8T細胞(CD8 TILs)、腫瘍細胞の同時解析を行うことで腫瘍微小環境の代謝を制御する因子を同定することを目的としている。本研究成果からメトホルミンの誘導する抗腫瘍効果に活性酸素(ROS)を起点とした解糖系の亢進ならびにNrf2- mTORC1 経路の活性化による増殖がCD8TILsにおいて起こることが重要であるが、腫瘍細胞に対しては活性化CD8TILsが産生するIFNγが腫瘍細胞の代謝を制御しているという新たな知見を得ることが出来た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、がん治療に免疫チェックポイント阻害剤が用いられており、治療効果が従来の治療法と比較して有効であるとされた。しかしその一方で効果が限定的、副作用の問題など解決すべき課題が残されている。我々はこれまでに2 型糖尿病治療薬のメトホルミンと抗PD-1抗体を併用することで相乗的な抗腫瘍効果を示すことを見出したが、詳細な分子メカニズムについては不明な点が多い。この機序解明は今後の免疫療法の発展にも重要である。本研究課題はメトホルミンが誘導する抗腫瘍効果の分子メカニズムの詳細部分を明らかにしたものであり、今後の免疫療法の発展のために重要な基礎的知見を提供することから、社会的な貢献は大きいと考えられる。
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