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DNA複製因子MCM10の発現亢進による乳がん幹細胞維持機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 19K23910
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0901:腫瘍学およびその関連分野
研究機関金沢大学

研究代表者

村山 貴彦  金沢大学, がん進展制御研究所, 博士研究員 (40847620)

研究期間 (年度) 2019-08-30 – 2020-03-31
研究課題ステータス 完了 (2019年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードがん幹細胞 / 乳がん / 複製ストレス / DNA複製ストレス / MCM10
研究開始時の研究の概要

本研究では、腫瘍の発生のみでなく治療後の再発の原因ともなり得るがん幹細胞と呼ばれる細胞集団において、特に重要な役割を担っていることが示唆されたMCM10という分子の役割を解明することを目的とする。
これまでに我々はMCM10の発現を抑制することにより、がん細胞の集団中におけるがん幹細胞の割合を減少させられることを見出してきた。ここではその詳細なメカニズムを明らかにするとともに、実際の治療への応用を想定し、腫瘍形成後であってもMCM10を発現抑制することで十分な治療効果が得られるかについても検討を行なう。

研究実績の概要

腫瘍は非常に不均一な細胞集団で構成されることが明らかになっており、その中には自己複製能と分化能を併せ持ち、腫瘍の発生のみでなく、治療後の再発の原因ともなるがん幹細胞 (Cancer stem-like cell; CSCs) と呼ばれる少数の細胞集団が存在することもわかってきた。
CSCsを標的とした治療法を開発するため、申請者はこれまでにCSCsの性状解析を進めてきており、DNA複製に関与するminichromosome maintenance protein 10 (MCM10) の発現亢進がストレス環境下でのCSCsの生存に寄与することを見出してきた。siRNA等を用いたMCM10の発現抑制によってCSCsに優先的に細胞死を起こさせることができるというこれまでの実験結果に基づき、本研究ではMCM10の発現亢進がCSCsの生存に寄与するメカニズムを明らかにすることを目指した。
申請者が最終年度に実施した解析の結果から、CSCsでは他のがん細胞と比較して遺伝子の転写活性が亢進しており、転写に関わる因子と複製に関わる因子の衝突がDNA上で高頻度で生じていることが明らかになった。CSCs内で発現亢進を受けたMCM10はそのような複製ストレスの生じやすい環境において、休眠状態の複製起点を高効率で活性化させることでCSCsの生存や増殖に寄与していることを示唆する結果も得られた。このような研究結果より、予後不良の原因となるCSCsを治療標的とするうえでMCM10をターゲットにすることの有効性が示されたと考えられる。

報告書

(1件)
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] MCM10 maintains breast cancer stem-like cells through contributing to rapid response to DNA replication stress2019

    • 著者名/発表者名
      Takahiko Murayama, Toyoaki Natsume, Tatsunori Nishimura, Masao Yano, Masahiko Tanabe, Kei-ichiro Tada, Masato T Kanemaki, Arinobu Tojo, Noriko Gotoh
    • 学会等名
      Keystone Symposia
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2019-09-03   更新日: 2021-01-27  

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