研究課題/領域番号 |
19K23911
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0901:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
石橋 公二朗 金沢大学, がん進展制御研究所, 助教 (10847601)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 転移性脳腫瘍 / グリア細胞 / 脳転移微小環境 / グリアネットワーク / アストロサイト / 脳微小環境 / がん抑制性/促進性アストロサイト |
研究開始時の研究の概要 |
がん脳転移は極めて予後不良である一方、がん全体の生命予後改善に伴ってその症例数は増加しており、その克服は現代のがん研究が直面している喫緊の課題である。これを克服するために、腫瘍微小環境に着目して多くの研究が行われているが、脳転移がん細胞の運命を制御するがん脳転移微小環境の形成メカニズムは未だ明らかになっていない。本研究では、脳微小環境の主要な構成細胞であるアストロサイトの多様性に着目し、in vitroがん脳転移関連アストロサイト培養モデル系を構築することにより、これまで着目されていなかったアストロサイト同士の相互作用を介した初期脳転移ニッチの形成メカニズムを解明する。
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研究成果の概要 |
本研究課題では、転移性脳腫瘍におけるグリア細胞の関与を検討するためのアッセイとして、グリア細胞同士の相互作用を保ったまま1ヶ月以上の長期間に渡り安定的に培養することが可能なMGS法(Mixed- glial culture on soft substrate)を開発した。この培養法を用いて、転移性脳腫瘍におけるグリア細胞に重要な因子を薬剤スクリーニングにより網羅的に探索した結果、脳転移微小環境におけるがん細胞の運命を制御するアストロサイトの膜タンパク質Xを同定することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの転移性脳腫瘍研究では適切なin vitroモデルが存在しておらず、マウスを用いたin vivo研究により転移性脳腫瘍の分子メカニズムの解明が行われてきた。そこで、本研究課題で開発したMGS法により、in vitroにおいて脳転移微小環境を模倣することが可能となり、薬剤スクリーニングなどのハイスループットスクリーニングを行うことが可能になった。これにより、極めて予後不良である転移性脳腫瘍の根治療法へとつなげることができると考えられる。
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