研究課題/領域番号 |
19K23913
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0901:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 秋田大学 (2020) 京都大学 (2019) |
研究代表者 |
嘉島 相輝 秋田大学, 医学系研究科, 助教 (50842952)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | iPS細胞 / CAR-T / 固形がん / HLA / T細胞 / 免疫療法 / 前立腺癌 / ゼノグラフト / CAR-T細胞療法 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、特定のがん抗原を認識するキメラ抗原受容体(CAR)遺伝子をキラーT細胞に導入した「CAR-T細胞療法」が、血液がんに対して良好な治療成績をあげている。しかし、患者末梢血から個別にCAR-T細胞を作製する必要があり、投与までに時間がかかることや投与細胞の均質性が保ちづらいことが問題であった。そこで本研究では、iPS細胞由来の再生キラーT細胞技術を応用し、均質で他家移植可能な即納型CAR-T細胞製剤の開発を目指す。泌尿器がんで最も罹患数の多い前立腺がんを標的とし、固形がんに対する新規CAR-T細胞療法の基盤技術開発を行う。
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研究成果の概要 |
癌細胞株および前立腺癌患者検体を用いて、PSMAの発現を評価するとともに、抗腫瘍効果検証に向けたin vivoモデルを樹立した。他家移植用のHLAホモ型iPS細胞を用いてPSMA-CAR-iPS細胞を作製し、PSMA-CAR-iPS細胞から再生T細胞への分化誘導のための条件検討を行った。T cell receptor (TCR)遺伝子をiPS細胞に遺伝子導入することで作製したTCR-iPS細胞に対してCAR遺伝子を導入することで、TCRへの刺激を用いて効率よくCAR-再生T細胞へ分化誘導させることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在のCAR-T細胞療法は自家移植の系で用いられているため、患者ごとに個別に細胞を作製する必要があり、製品化する上で均質性が保ちづらいという問題点がある。均質なCAR-T細胞を大量に作製して製剤化するためには、他家移植の系が必要である。我々はこれらの問題点の克服に向けて、iPS細胞研究所が作製したHLA最頻ハプロタイプホモ型iPS細胞を用いてCAR-T細胞を作製することで、他家移植可能な”off-the shelf”のCAR-T細胞製剤の開発に取り組み、一定の成果を得た。固形がんに対する他家移植可能なCAR-T細胞療法の開発は他に類がなく、本研究の学術的意義は大きいと考えられる。
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