研究課題/領域番号 |
19K23919
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0901:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
岡田 怜美 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 客員研究員 (40849501)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 免疫療法 / 輸注療法 / 非自己リンパ球 / 宿主組織傷害 / 拒絶 / 腫瘍免疫 / TCR |
研究開始時の研究の概要 |
免疫療法は悪性腫瘍に対する新たな治療として注目されている。免疫療法のひとつである受容体改変T細胞療法による悪性腫瘍の克服は、近年大きく期待されている分野である。現在の受容体改変T細胞療法は自己T細胞を用いたものであり、汎用性を阻んでいる。そこで本研究では、より効果的で汎用性の高いT細胞療法の開発を目指すため、非自己T細胞を用いた受容体改変T細胞療法に着目した。非自己T細胞を用いる際に“宿主組織傷害”と“輸注細胞の拒絶”が克服すべき課題であり、本研究では、内因性TCR発現の抑制とMHC発現の抑制を行うことで非自己T細胞による輸注療法の可能性を明らかにする。
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研究成果の概要 |
T細胞輸注療法は、悪性腫瘍に対する治療法として期待されている。本研究では、より効果的で汎用性の高いT細胞療法の開発を目指すため、内因性TCR発現の抑制とMHC発現の抑制を行い、非自己T細胞を用いたT細胞輸注療法に着目した。がん精巣抗原であるNY-ESO-1抗原をターゲットとし、ヒトリンパ球にNY-ESO-1特異的TCRを遺伝子導入した。同時に、内因性TCR発現抑制と、HLA classⅠの発現を抑制した。マウスモデルにおいて、宿主組織傷害を起こすことなく、抗腫瘍効果を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腫瘍を認識する受容体を遺伝子導入したT細胞の輸注療法は、悪性腫瘍に対する治療法として期待されている。しかしながら、自己細胞を用いた治療は品質の制限を受け、また投与までに長期間を要するため、有効性と汎用性を阻んでいる。本研究では、より効果的で汎用性の高いT細胞療法の開発を目指すため、非自己T細胞を用いた受容体改変T細胞療法に着目した。非自己T細胞を用いる際に“宿主組織傷害”と“輸注細胞の拒絶”が克服すべき課題であり、内因性TCR発現の抑制とMHC発現の抑制を行い、抗腫瘍効果を確認することができ、非自己T細胞による輸注療法の可能性を明らかにした。
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