研究課題/領域番号 |
19K23935
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0902:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 弘前大学 (2020) 東北大学 (2019) |
研究代表者 |
藤嶋 洋平 弘前大学, 被ばく医療総合研究所, 助教 (80846684)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 多能性幹細胞 / Muse細胞 / 放射線障害 |
研究開始時の研究の概要 |
癌の放射線治療や緊急被ばく医療において、正常組織の放射線障害の治療は重要であるが、現状では基本的にステロイドの投与と対症療法しかない。多能性幹細胞として知られるMuse細胞は、外胚葉系、中胚葉系、内胚葉系の細胞に分化する性質を持ち、障害を受けた組織の修復に効果的であることが動物実験において強く示唆されている。本研究では、Muse細胞の持つ優れた特性に着目し、放射線障害の治療への有効性を検討する。
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研究成果の概要 |
Muse細胞は骨髄幹細胞等の幹細胞には分化できなないため、Muse細胞をより未分化にするための基礎的研究を行なった。低酸素・低栄養状態ではMuse細胞のSSEA-3陽性率は低下した。さらに、間葉系幹細胞(MSC)とMuse細胞は互いに互換的に変化する能力を有していることや、MSC中のMuse細胞の割合は一定に保たれている可能性があることを明らかにした。これらのことから、Muse細胞はMSCと別の細胞ではなく、MSCが変化した細胞であり、Muse細胞はMSCと同等かMSCから分化した細胞であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、Muse細胞を未分化にするための基礎的研究として、Muse細胞に及ぼす低酸素と低栄養の影響を明らかにすることと、Muse細胞とMSCとの関係を解析することを目的とした。研究の結果、間葉系幹細胞(MSC)とMuse細胞は互いに互換的に変化する能力を有していることや、MSC中のMuse細胞の割合は一定に保たれている可能性があることを明らかにした点で意義がある。今後、MSCをより未分化に変化させることにより、より臨床的に有用な細胞を作ることが期待される。
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