研究課題/領域番号 |
19K23936
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0902:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
渡部 浩明 筑波大学, 附属病院, 病院講師 (80795302)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 急性心筋梗塞 / 遅延造影CT / 心筋バイアビリティ / 心血管合併症 / 急性腎障害 / PCI / MDCT遅延造影 / 左室内血栓症 / MRI遅延造影 / 急性期心血管合併症 / 慢性期心血管合併症 / CT / 遅延造影 |
研究開始時の研究の概要 |
心筋梗塞の急性期に治療として行う経皮的冠動脈形成術(PCI)中に冠動脈に注入した造影剤を利用して、PCI終了直後に心電図同期下に非造影でMDCTを撮像することでMRIと同様に遅延造影像が得られる。本研究では、急性心筋梗塞患者においてこの手法を用いて得られたMDCTの遅延造影所見がMRIの遅延造影と同様に慢性期の心筋バイアビリティや急性期および慢性期の予後を評価しうるかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は、心筋梗塞の急性期に治療として行うPCI中に冠動脈に注入した造影剤を利用してPCI終了直後に非造影でMDCTを撮像することで得られる遅延造影像を用いて心筋梗塞の心筋傷害を評価した研究である。この研究により心筋梗塞領域においてMDCTによる遅延造影の深達度が深い領域では慢性期に壁運動が改善する可能性が低下するということを明らかにした。また、急性期合併症の予測に関しては、心筋ダメージの範囲が広範囲であることを示すHeterogeneous enhancement(HE)という所見がみられる患者では急性腎障害の発症や心血管合併症の発生が有意に多く発生することを明かにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この急性心筋梗塞後のMDCT遅延造影検査は、①MDCT撮像時に追加の造影剤は投与せずに遅延造影を得ることができること。②撮像時間が数分程度であるため、容易で安全かつ短時間で検査を行うことができること。③急性心筋梗塞に対するPCIの直後に遅延造影像を得ることができるため、より早期に患者のリスク評価を行うことができること、などの利点が挙げられる。日本は欧米諸国と比較しても、病院のCT保有率が高く、この検査手法が心筋梗塞後の検査として普及すれば、より多くの施設でPCIの直後に心筋梗塞後のリスク評価を行うことが可能となり、ひいては心筋梗塞患者の予後を改善させる可能性があると考えられる。
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