研究課題/領域番号 |
19K23937
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0902:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
白井 福寿 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, リサーチアソシエイト (20849038)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | シナプス / 2光子イメージング / 樹状突起スパイン / シナプス形態解析 / イメージング / 死後脳 / in vivoイメージング / 精神疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
死後脳解析は脳内で実際に起きている微小な病変を見出すために非常に有効な手法で、精神疾患の病態や治療を考える上で重要である。死後脳保存処理には、迅速な固定処理を行う動物実験とは異なり、数時間以上の安置期間がある。そのため、死後脳解析により見出した変化が生前の脳を反映しているのか、死後の時間経過により生じた副次的変化であるのかを判断する事は困難であった。本研究では、同一神経細胞を継続的に観察できる2光子励起顕微鏡を用いたin vivoイメージング法を用いて、マウス脳の神経細胞を生前から安楽死後を通して観察し、死後脳サンプルで維持されやすい、又は維持されにくい構造や分子が何であるかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
侵襲的解析が困難なヒト脳研究において、死後脳解析は脳内で実際に起きているミクロスケールの病変を解明するための重要な手段であるが、死後脳研究で得られた知見が生前の病態生理を反映しているのか、死後の時間経過による副次的変化なのかは不明である。そこで、動物の脳神経細胞を継続的に観察できる2光子in vivo イメージング法を用いて、生前から死後に渡って脳内の神経細胞やシナプスがどのような変化を辿るのかを観察した。安楽死後の樹状突起やスパインの形態変化は、部位によって異なる時間的推移をたどり、比較的大型の樹状突起スパイン保存されやすい事が示唆され、現在論文投稿に向け取りまとめている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
精神疾患の病態解明のためには、脳内の微小な病変まで詳細に調べられる死後脳研究は重要である。しかし、死後脳は数時間以上の死後安置期間が生じるため、死後脳研究で得られた知見が生前の病態生理を反映しているのか、死後の時間経過による副次的変化であるのかの判別は困難であった。本研究は、死後脳サンプルが置かれる特殊だが無視することのできない条件下における変化を、動物モデルを用いて解析することで、死後脳研究やモデル動物から得られた知見を互いに結び付け、より正確に考察するための基盤となりうる。
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