研究課題/領域番号 |
19K23938
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0902:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
近藤 孝行 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (80845090)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 慢性肝不全急性増悪 / ACLF / 細胞死 / ネクロプトーシス / RIPK1 / RIPK3 / MLKL / アポローシス / RIPK1阻害薬 / pMLKL / AD |
研究開始時の研究の概要 |
慢性肝不全急性増悪(Acute-on chronic liver failure [ACLF])は非アポトーシス型の細胞死と関連しており、短期死亡率が高いことが報告されている。ネクロプトーシスは炎症を励起するプログラム細胞死として近年報告され、急性肝障害において注目されている。しかしACLFにおけるネクロプトーシスの役割については十分に検証されていない。そこで本研究ではACLFの臨床検体およびACLF動物モデルを用いてACLFにおけるネクロプトーシスの役割を検証し、さらにはネクロプトーシス抑制剤の効果を検証し新規の治療法を模索する。
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研究成果の概要 |
慢性肝不全急性増悪(ACLF)は、致死率が高く有効な治療手段のない難病である。ACLFの病態は肝細胞死が主な特徴であると言われている。ネクロプトーシスは、プログラムされた細胞死の一形態であり、RIPK1、RIPK3、pMLKLが主要な構成要素である。そこで、ACLFおよび非ACLF患者のRIPK3血漿レベルおよびRIPK1、RIPK3、pMLKLの肝発現量を測定し、なおかつ、ACLFの2つの動物モデルにRIPK1の阻害剤を用いてを用いてACLFにおけるネクロプトーシスの役割を検討した。その結果、ネクロプトーシスがACLFの病態において重要な役割を担っていることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これらの研究成果は、ヒトおよび齧歯類のACLFにおいてRIPK1を介したネクロプトーシスと呼ばれる細胞死が重要であることを初めて明らかにした。RIPK1の阻害は、ACLFを発症していない患者からACLFへの進行を防ぐための新規治療アプローチとなる可能性があり、現在有効な治療手段のないACLFの治療手段の一つとなる可能性が示されたため本研究の学術的かつ社会的意義は高いと考えられる。
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