研究課題/領域番号 |
19K23957
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0902:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
保坂 孝史 筑波大学, 医学医療系, 講師 (00847890)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 筋萎縮性側索硬化症 / RNA編集 / バイオマーカー / ADAR2 / 細胞外RNA / ALS |
研究開始時の研究の概要 |
加齢が危険因子である筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、患者数の増加が予想されるものの、現時点で根本的な治療法はなく、その開発が望まれる。そのため、診断および治療モニタリングを可能にするバイオマーカーの開発は根本的な治療法を開発するうえで必須である。ALSの9割を占める孤発性ALSでは、RNA編集酵素であるADAR2の発現量低下することで細胞死が起きている。そこで本研究の目的は、採取可能な体液中に存在するRNAのADAR2依存性編集部位の編集率を測定し、運動ニューロンでのADAR2の発現量低下を同定し、診断および治療モニタリングのバイオマーカーを開発することである
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研究成果の概要 |
髄液中の細胞外RNAの抽出法をTrizol法とカラム抽出法で比較し、Trizolを用いてtotal RNAを抽出する方がより多くのRNA量を回収でき、その量は髄液1ml中には900pg程度であることを見出した。抽出したtotal RNAより既に同定している運動ニューロンに発現しADAR2依存性編集部位を持つmRNAの検出を行った。そのうち、あるADAR2依存性編集部位では対照群でほとんどが編集型であることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究成果は、髄液中に存在するRNAの編集率を測定することで筋萎縮性側索硬化症の診断を可能にする。現在このRNA編集異常を標的とした種々の治療法の開発が進んでおり、その治療と組み合わせることで筋萎縮性側索硬化症が治療可能な疾患になる可能性がある。また、髄液中に存在するRNAの編集率測定法を確立することで、他のRNA編集異常が関与している疾患のバイオマーカーの確立にも応用できる。
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