研究課題/領域番号 |
19K23970
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0902:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
佐藤 誠祐 香川大学, 医学部附属病院, 助教 (50843504)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ABCA1 / 脂肪毒性 / 膵β細胞 / 2ME / インスリン分泌 / ペマフィブラート / インスリン / GLP-1 / 糖尿病 / TNF-α |
研究開始時の研究の概要 |
我々はHDL代謝のメイン分子であるABCA1が膵β細胞の脂肪毒性に関わることを報告してきた。TNF-αはp38-MAPKを介してABCA1の発現を低下させ、脂肪毒性を惹起し、インスリン分泌も低下させることを明らかにした。しかし、ABCA1遺伝子は複数の細胞内情報伝達系により制御されており、発現に寄与する因子は多岐に渡るため、その詳細は不明である。そこで今回は膵β細胞のABCA1を起点にリバースプロテオミクスの手法で、脂肪毒性を誘導する細胞内情報伝達系を網羅的に解析する研究計画である。
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研究成果の概要 |
過去の研究結果からエストラジオールの主な代謝産物である2-Methoxyestradiol(2ME)が脂肪毒性に関与利していると考えられたので、まずは肝細胞の培養細胞であるHepG2細胞を用いてABCA1の発現に影響を与えるか調査した。2MEはHepG2細胞のABCA1発現を増加させ、さらにHepG2細胞内の脂肪滴を減少させることを確認した。2ME によるABCA1発現増加はPI3K inhibitorにより抑制され、PI3Kの下流にあるAkt及びp110の発現増加により誘導されるため、PI3/Ak経路が関与していることも明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国民病である糖尿病は脂肪毒性と密接に関与している。このため糖尿病をコントロールするためには脂肪毒性の特徴を把握することが重要である。細胞内の脂肪量を調節する分子としてABCA1は非常に重要なものであり、ABCA1の発現を増強すると脂肪毒性が解消され糖尿病もよくなる可能性が高い。今回女性ホルモンの代謝物である2MEがABCA1の発現を増強することを発見した。
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