研究課題/領域番号 |
19K23974
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0902:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
金口 翔 横浜市立大学, 附属病院, 助教 (30846986)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ATRAP / レニンーアンジオテンシン系 / 認知症 / 高血圧 / 糖尿病 / 中枢神経 |
研究開始時の研究の概要 |
レニン-アンジオテンシン系(R-A系)は認知機能障害にも関与している可能性がある。 1型アンジオテンシンII受容体(AT1受容体)結合性低分子蛋白(AT1 receptor-associated protein; ATRAP)は,『AT1受容体情報伝達系の病的刺激による過剰活性化に拮抗する内在性抑制分子』として認知機能低下を改善させる可能性がある. 本研究では,「脳局所でのATRAPの発現あるいは活性が,認知症の発症・進展に関与し,ATRAPの発現制御により認知症を制御できる」との仮説をたて,認知症モデル動物を用いた脳ATRAPの発現調節,脳特異的ATRAP高発現による認知機能への影響を検討する。
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研究成果の概要 |
レニン-アンジオテンシン系(R-A系)が認知機能障害に関与している可能性がある.そして,1型アンジオテンシンII受容体(AT1受容体)結合性低分子蛋白(AT1 receptor-associated protein; ATRAP)は,『AT1受容体情報伝達系の病的刺激による過剰活性化に拮抗する内在性抑制分子』として認知機能を低下を改善させる可能性がある.近年,高血圧や糖尿病などの生活習慣病を有する人は認知機能の低下を招きやすいことが明らかにされている.本研究では,高血圧モデルにおける中枢神経系でのR-A系の発現調節およびATRAPの病態生理学的意義について検討している.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中枢神経におけるR-A系の過剰活性化が,認知症の発症・進展に関わる可能性がある.だが,R-A系は生体内の恒常性維持を担う重要な生理的調節系でもある.この恒常的生理機能維持を担うR-A系の生理的情報伝達系活性への遮断を回避し,同受容体系の病的な過剰活性化のみを選択的に抑制することが重要である.研究代表者らは,ATRAPが生理的なAT1受容体情報伝達系活性に影響を与えずに病的な過剰活性化のみを選択的に阻害するという機能上の大きな利点をもつ可能性を報告してきた.本研究はATRAPの認知症改善機能に着目し,その機能上の独自性から従来のR-A系阻害とは異なる観点の重要な成果が得られる可能性が高い.
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