研究課題/領域番号 |
19K23989
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0903:器官システム内科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
飯田 忠恒 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 特任助教 (80844381)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 組織透明化 / 皮膚 / 発汗 |
研究開始時の研究の概要 |
発汗障害は汗腺の異常か神経系の異常であるかの判断がしばしば難しく、その治療は対症的である。近年、組織透明化が様々な臓器で応用されているが、マウスにおいて唯一汗腺を有する部位である足底の透明化は報告がなく、また皮膚の広範囲3次元画像の自動解析法についても報告がない。本研究は、マウス足底の透明化技術の最適化と自動画像解析システムを作成することにより、発汗障害をきたす疾患における汗腺や神経系の病態解明の基盤を築く。汗腺の形態変化の正確な評価法が確立できれば、患者検体への応用や、病態に沿った治療法の開発に繋がることが期待される。
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研究成果の概要 |
発汗は中枢神経からの指令が皮膚の汗腺に伝わることで生じるが、多汗症や無汗症などの発汗障害は原因がどこにあるのか未解明の部分が多い。そこで本研究ではマウスを用いた発汗研究を行うための解析技術の開発を行った。汗腺は複雑なコイル状構造を持つため、その変化を正確に捉えるためには全体を3次元観察することが有効である。まず組織透明化法や染色法の最適化を行うことで、汗腺全体を顕微鏡撮影することに成功した。さらに撮影した汗腺を画像処理によって直線化することで、形態解析を容易に行えるプログラムを作成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多汗症や無汗症などの発汗障害は、その病態が未解明な部分が多く、治療は対症的に行われる場合が多い。発汗は神経系と、汗腺の平滑筋細胞、分泌細胞など多種の細胞の協調によって生じるため、培養細胞を用いた研究には限界があり、マウス等の動物個体を用いた実験が必須である。本研究で確立した、マウスの汗腺を周囲組織を含めて丸ごと形態評価できる新しい手法は、発汗障害の病態解明を通じて医学の発展に寄与するものと考えられる。
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