研究課題/領域番号 |
19K23995
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0904:生体情報内科学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
廣田 圭昭 京都大学, 医学研究科, 助教 (20852263)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 生体イメージング / C型ナトリウム利尿ペプチド / 骨代謝 / 内分泌学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、C型ナトリウム利尿ペプチド (CNP) によって骨が伸びる際の分子機序を、生きた組織中でイメージングすることにより明らかにし、低身長症の治療法への応用と開発を目指すものである。ERK-FRETバイオセンサーを発現するマウスの生きた成長板軟骨をイメージングし、CNPがERK活性に及ぼす影響を解明する。さらに光を当てることにより生きた組織中で分子活性を制御できる光遺伝学的ERK活性化ツールを用いて、成長板軟骨局所でのERK活性制御に基づいた新たな発想の低身長症に対する治療法の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、生体内のERK活性をFRETの原理に基づき定量化できるERK-FRETバイオセンサー発現マウスを用いて成長板軟骨の生組織イメージングの系を確立し、C型ナトリウム利尿ペプチドによる軟骨細胞でのERK活性の変化の検出に成功した。その結果、肥大化軟骨細胞層近傍の軟骨膜下のERK活性が CNPにより抑制されることが明らかとなった。今後は、これらのERK活性の動態と組織伸長との関連の定量的な解析を予定している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CNPの骨伸長促進作用に関して、その分子機序の多くは未だ不明のままである。これまでの検討からERK活性の制御が重要であると推測されているが、免疫染色などの組織学的検討では明らかにされていなかった。今回、ERK-FRETバイオセンサー発現マウスを用いて、これまで検出することのできなかったCNPによるERK活性の抑制を生きた成長板軟骨の中で検出することができた。今後、さらにERK活性制御と成長板軟骨伸長との関連を明らかにすることにより、ERK活性の局所制御に基づく新たな低身長症の治療法の開発への基盤形成につながることが期待される。
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