研究課題/領域番号 |
19K24014
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0905:恒常性維持器官の外科学およびその関連分野
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
吉川 雅登 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 徳島大学専門研究員 (60737097)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 再生医療 / 短腸症候群 / 腸管延長 / 脂肪由来幹細胞 / 腸管再生 / 赤色LED / 生体分解性チューブ / 腸管オルガノイド / 生体分解性素材 / 幹細胞移植 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでに、シリコンチューブをscaffold(足場)とした腸管再生モデルを作成し、さらに再生速度を上げるために脂肪組織由来幹細胞を新生した線維被膜内に移植することで、再生速度を速めるという結果を得たが、実臨床応用には課題が残る結果であった。そこで、この腸管再生モデルを組織工学、再生医療、光細胞工学の観点から改変することとした。これらの改変により、腸管再生速度、再生腸管機能が改善され、かつ、足場の除去に再開腹・腸管損傷が不要であるという仮説を立て、短腸症候群における腸管再生の臨床応用を目指しその有用性について検討する。
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研究成果の概要 |
研究代表者は、既にシリコンチューブを用いた腸管再生モデルを作成しているが、これを改変して、生体分解性チューブを使用し、さらに赤色LEDを照射することで、腸管再生能が改善され、かつ足場の除去に再開腹が不要であるという仮説のもと、本研究では短腸症候群における腸管再生の臨床応用を目指しその有用性について検討した。 ラットでシリコンチューブおよび生体分解性PGAチューブを間置する腸管再生モデルの作成に成功した。両群とも、8週で全層での腸管再生が得られ、神経繊維も確認できた。PGAチューブ群では、完全に吸収・消失していた。なお、赤色LED照射の腸管延長効果はなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体分解性チューブをscaffoldにした腸管再生モデルにおいて、腸管再生速度の促進および足場の除去を要さない長い再生腸管が得られた。短腸症候群患者において比較的簡単な手術手技や安価な医療資材によって自己組織による効果的な腸管の延長が可能となり、根本的治療の存在しない短腸症候群の患者にとって大きな福音となる可能性があると思われる。
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