研究課題/領域番号 |
19K24015
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0905:恒常性維持器官の外科学およびその関連分野
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
武原 悠花子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 徳島大学専門研究員 (90846122)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 青色LED / 光受容体 / 大腸癌 / 青色LED光 / オートファジー / オプシン / Opn3 / CAF |
研究開始時の研究の概要 |
光受容体opsin3(Opn3)はヒトにおいて視覚と関係のない細胞でも広く発現しており、このOpn3が青色光を受光することでGi/o・G-protein活性化・adenylcyclase抑制が起こり、細胞増殖抑制効果をもたらすことが報告されている。本研究ではOpn3に着目し、in vitro研究で青色LED光の作用機序解明・腫瘍制御の可能性を追求するとともに、in vivo研究への移行・臨床検体を用いた検討を進め、大腸癌に対する青色LEDの臨床応用への可能性を検討する。
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研究成果の概要 |
近年、種々の腫瘍細胞に対して青色発光ダイオード(LED)光が抗腫瘍効果を持つことが報告され、研究代表者もこれまでに、青色LEDは光受容体opsin3(Opn3)を介しオートファジーを誘導することで大腸癌細胞の増殖抑制効果を示すことを報告してきた。本研究では、青色LED照射の腫瘍微小環境に対する影響についても検討を行い、青色LED光は大腸癌細胞に対する直接的な効果だけでなく癌関連線維芽細胞に対しても抑制効果を発揮し、さらに腫瘍免疫関連因子であるPD-L1を介して腫瘍抑制に働きうることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大腸・直腸癌は本邦における部位別がん罹患数・死亡数において上位に位置しており、その罹患者は増加の一途をたどっているが、下部直腸癌の外科的治療では肛門温存・肛門機能温存が不可能な場合も多々あり、新たな低侵襲治療の開発は喫緊の課題である。本研究により腫瘍のみならず腫瘍微小環境をターゲットとした青色LEDによる大腸癌治療の有用性が示唆され、新たな低侵襲治療法として非常に大きな社会的意義を持つと考えられる。
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