研究課題/領域番号 |
19K24022
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0906:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
坂本 龍司 東京大学, 医学部附属病院, 特任臨床医 (20845888)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 脊椎固定術 / 骨粗鬆症 / 骨癒合 / 脊椎骨癒合モデル / 動物モデル / 脊椎 |
研究開始時の研究の概要 |
脊椎固定術後の問題点として偽関節が挙げられ、中でも高齢化に伴う骨粗鬆症、および骨粗鬆症治療薬内服による代謝回転及び骨癒合への影響が懸念される。しかし、脊椎骨癒合の分子メカニズムについては未だ不明な点が多い。既存の基礎研究の問題点を克服すべく、本研究では、申請者らが独自に開発したマウスの脊椎骨癒合モデルを用い、脊椎骨癒合のメカニズムについて経時的な変化を、マイクロCTや組織学的評価などから解析し明らかにする。さらに遺伝子改変マウスを用いた詳細な分子メカニズムの解明も期待できる。過去に報告がない手法を用いることで、骨粗鬆症を合併する脊椎手術における骨癒合率の向上につなげることが可能であると考える。
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研究成果の概要 |
C57BL/6Jマウスを用いて椎間関節を癒合させる比較的低侵襲で簡便な脊椎骨癒合モデルを作成した。術後経時的に評価し、術後8週から12週にかけて骨癒合することをマイクロCTや組織学的評価で確認できた。 また、骨粗鬆症モデルとして卵巣摘出手術(OVX)を行ったのち同じく経時的に評価を行い、OVX後8週で骨梁数や骨梁幅が減少することが確認できた。 以上得られた時系列のデータをもとに、C57BL/6Jのマウスを用いてOVXを行い骨粗鬆症を誘導後、新規骨粗鬆症薬投与しマイクロCTや組織学的に評価を行い、新規骨粗鬆症薬が脊椎の骨癒合にどのような影響を与えるかどうか引き続き解析を進めている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脊椎固定術は変形や不安定性を伴う様々な病態に対して広く行われている術式であり、脊 椎疾患を抱える患者のQOLを大きく改善させる。一方、術後に骨癒合せず、偽関節となって治療に難渋する例も珍しくないが、その一因として骨粗鬆症がある。近年では高齢化に伴い骨粗鬆症患者は増加しており、脊椎固定術における偽関節率の上昇も懸念される。以上のように、脊椎固定術を行うにあたり、偽関節率などの合併症を減少させQOL改善につなげるためにも骨粗鬆症治療はますます重要となってきている。本研究により、骨粗鬆症を合併する脊椎手術における骨癒合率の向上につなげることが可能であると考える。
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