研究課題/領域番号 |
19K24039
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0906:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
佐々木 徹 東京医科大学, 医学部, 講師 (30421001)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 母体耐糖能異常 / 認知機能障害 / 末梢血中バイオマーカー / トランスクリプトーム解析 / GLP-1受容体 |
研究開始時の研究の概要 |
妊娠中の母体耐糖能異常は児(Offspring from Diabetic Mother : ODM)に認知機能障害をもたらすことが知られているが、その分子生物学的機序は明らかでなく、早期医学的介入を可能とするバイオマーカーも同定されていない。 本研究ではODMの学習障害に対する出生早期からの医学的介入を可能とする新規バイオマーカーを同定すべく、末梢血中の白血球に対しトランスクリプトーム解析を行う。またGLP-1受容体アゴニストがODMの学習障害に対する新規治療薬となり得るかの検証を行う。
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研究成果の概要 |
STZ誘発糖尿病合併妊娠モデルマウスを作成し、その児(ODM)における学習障害を確認した。さらに、認知機能に関与する前頭前野大脳皮質にGLP-1受容体の特異的発現があること、胎盤の一部にGLP-1受容体の発現があること、母体へのGLP-1受容体アゴニスト投与がODMの認知機能障害を改善することを確認した。また、ODMの学習障害に対する新規バイオマーカー同定のため、末梢血白血球のトランスクリプトーム解析を行った。 発現変動遺伝子とロータロッド試験から得られた運動学習インデックスとの相関性を機械学習プログラミングで評価し、さらにAIを用いた学習障害の予測モデルを構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
妊娠中の母体耐糖能異常は児(ODM)に認知機能障害をもたらすことが知られているが、その分子生物学的機序は明らかでなく、早期医学的介入を可能とするバイオマーカーも同定されていない。 本研究ではマウスODMにおける認知機能障害の分子生物学的機序の一端を明らかとし、母体へのGLP-1受容体アゴニスト投与がODMの認知機能障害を改善することを確認した。また、ODMの認知機能障害に対して出生早期から医学的介入を可能とし得る新規バイオマーカーの予測モデルを構築した。本研究で得られた新たな知見は、マウスのみならずヒトへの臨床応用の可能性を十分に有しており、その学術的、社会的意義は非常に高いものと思われる。
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