研究課題/領域番号 |
19K24046
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0906:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
辰巳 嵩征 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 寄附講座助教 (30846035)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 生殖医療 / 脂肪滴 / 卵子 / タイムラプス / マウス受精卵 / オートファジー |
研究開始時の研究の概要 |
体外受精においてより高い妊娠率を得るためには、よりよい胚を見極めること、よい培養液を作成することが重要となります。今回私たちは①ヒト受精卵のタイムラプス画像における脂肪滴の動態の解析を行うことにより、侵襲のない新しい体外受精における受精卵の品質評価法を作成すること、②私たちが開発した、オートファジーを強制的に誘導して脂肪滴を分解する手法を用いて、マウス胚に含まれる脂肪酸を分析することで、より受精卵内の状態を反映した質の高い培養液の作成を目指します。
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研究成果の概要 |
脂肪滴の動態・脂肪酸の及ぼす影響を明らかにすることを目的とし、精子の運動性に異常をきたして受精障害を引き起こすヒト症例を経験したため、まず今回の研究期間においてその症例を例に挙げて解析を行った。タイムラプス装置による胚の解析に着目し、成果をTranslational Andrology and Urologyに報告した。 女性の健康情報サービス「ルナルナ」を通じて記録された日本人女性32万人、600万月経周期のビッグデータを解析し、月経周期、基礎体温と年齢、季節の関係を調査し、成果をObstetrics and Gynecologyに報告した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
胚の体外での培養環境は卵管や子宮の中の環境には及ばないと言われており、培養環境の改善のためのbreakthroughが待たれている。さらに、最近では胎児期の子宮内での環境がその後の発育に影響することがわかってきている。今回の我々の研究を通じて、胚の培養環境や着床後早期の胚を取り巻く環境がヒトのその後の発育に及ぼす影響が示唆された。ここで培養液中の脂肪滴・脂肪酸に関する研究は今までほとんど行われてこなかった。脂肪酸は細胞膜の構成成分となるため、細胞分裂・胚発生に必須である。今後はとくに我々が注目している脂肪滴の動態・脂肪酸の及ぼす影響を明らかにしていきたい。
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