研究課題/領域番号 |
19K24049
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0906:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
寄木 香織 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70851682)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | エストロゲン関連受容体 / 癌ー間質相互作用 / 上皮間葉転換 / 子宮体癌 / 癌-関連相互作用 / 癌-間質相互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
子宮体癌の罹患者数は増加しているが、進行症例に対する有効な治療法はない。子宮体癌の新たな治療戦略確立にはその発癌・進展機構に基づいた分子機構の解明が求められる。我々は、エストロゲン受容体と構造が似ているがリガンドを有さないオーファン核内受容体であるERRαについて着目し、これまでにERRαが子宮体癌の悪性化や進展維持作用をもつこと、さらにERRαが癌-間質相互作用を介して上皮間葉転換を引き起こし、癌細胞の遊走・浸潤能を促進することを明らかにした。本研究では、ERRαが癌-間質相互作用を介して癌細胞の浸潤・転移促進を制御する分子メカニズムを明らかにし、癌微小環境選択的な治療方法を確立させる。
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研究成果の概要 |
本研究ではERRαが癌-間質相互作用を介して癌細胞の浸潤・転移を促進するメカニズムを解明することを目的とした。ERRαを過剰発現または発現抑制した子宮体癌細胞株と子宮内膜間質細胞株を共培養すると、子宮体癌細胞のERRαは癌-間質相互作用を介して,間質細胞のTGF-βの発現を誘導すること、ERRαは癌-間質相互作用を介して上皮間葉転換(EMT)関連因子の発現を誘導することがわかった。また、細胞の浸潤・遊走実験ではERRαはTGF-β誘導性のEMTを増強させ,癌細胞の遊走能と浸潤能を促進することが示唆された。ERRαは子宮体癌におけるEMTを阻害するための新たな治療標的となり得る。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
子宮体癌の増殖や発癌にエストロゲンが深く関与するが、本疾患の病態はこれだけでは説明できず、新たな治療戦略確立にはその発癌・進展機構に基づいた分子機構の解明が必要である。エストロゲン関連受容体(ERRα)は子宮体癌の悪性化や進展維持作用をもつことが知られる。さらにERRαは癌微小環境において癌細胞のエネルギー代謝に関わる遺伝子発現を変化させることにより、低酸素などのストレス環境に適応しており、子宮体癌微小環境の構築に重要な役割を果たしている。本研究でERRαを介した癌細胞の転移・浸潤作用の分子メカニズムを解明できたことは、新たな癌微小環境選択的な子宮体癌治療法の開発への重要な糸口となる。
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