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口腔の健康は全身の健康に影響するか?:自然実験による因果推論

研究課題

研究課題/領域番号 19K24060
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0907:口腔科学およびその関連分野
研究機関東北大学

研究代表者

山本 貴文  東北大学, 歯学研究科, 助教 (10850612)

研究期間 (年度) 2019-08-30 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード社会疫学 / 歯科 / 因果推論 / 災害 / 自然実験 / 歯科学 / 災害医学
研究開始時の研究の概要

震災を含めた大規模自然災害の発生が、全身の健康に悪影響を与えうることがわかっている。一方で口腔の健康に悪影響があることを示した研究は少なく、その多くは短期的な影響を検証しているにとどまる。本研究はこの流れに口腔の健康への配慮を新たに位置付けることを目的とする。口腔の健康と全身の健康の因果推論を行うだけでなく、自治体の今後のまちづくりへの貢献や、災害歯学の発展の基礎となりうる研究である。

研究成果の概要

口腔の健康は全身の健康のメカニズムを明らかにするために、宮城県岩沼市で実施された日本老年学的調査研究機構調査データを用いて検討を行った。使用した調査データは縦断データであり、ベースライン調査は2010年と、東日本大震災の発生前のデータを用いた。2010年以降の調査データを連結し、分析を実施した。初年度は被災経験が被災5年後の歯の本数の変化に悪影響を与えていたことを明らかにした。最終年度は被災被害(家屋被害)が2019年までの死亡に与えた影響のうち口腔の健康の悪化がどの程度を占めていたか分析したが、家屋被害は口腔と全身の健康の共通リスクである可能性がわかった(口腔の健康は媒介要因ではなかった)。

研究成果の学術的意義や社会的意義

被災による生存者の口腔の健康の悪影響が被災から5年後も存在したことを明らかにした(現在論文を投稿中)。続いて被災による家屋被害が口腔の健康の悪化を引き起こし、その悪化した口腔の健康が死亡リスクを増加させているのかを明らかにしようとしたが、今回の分析結果はそこまでは言えなかった(家屋被害が8年後の死亡のリスク因子でなかった)。しかし、悪化した口腔の健康それ自体は全身の健康の悪化と関連があったことから、異なるアプローチで引き続きメカニズムを明らかにしていく必要がある。
被災地の復興と地域住民の健康の悪化を防ぐために医療資源や医療システムに適切な支援を行うことが重要であることを本研究は示唆している。

報告書

(3件)
  • 2020 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] The effect of large-scale disasters on oral health2019

    • 著者名/発表者名
      山本貴文
    • 学会等名
      東北ー国立台湾・国立陽明デンタルシンポジウム
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 国際学会

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公開日: 2019-09-03   更新日: 2022-01-27  

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