研究課題/領域番号 |
19K24067
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
佐世 暁 名古屋大学, 医学部附属病院, 医員 (50849445)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 神経障害性疼痛 / GPR34 / ミクログリア / マクロファージ / 肥満細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者は、脊髄後角のミクログリアに発現するG-protein coupled receptor 34(GPR34)を介したシグナルが、マウスにおいて神経障害性疼痛を増悪することを見いだした。しかしGPR34はミクログリアだけでなく、肥満細胞やCD169陽性マクロファージにも発現する。本研究では、GPR34を介した神経障害性疼痛増悪において、ミクログリア以外の経路の有無を評価するために、可能性のある経路をそれぞれ欠損させ、GPR34を介する疼痛発症のメカニズムの多様性の存在を明らかにする。
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研究成果の概要 |
GPR34のミクログリア以外の神経障害性疼痛のシグナル経路をマウスの行動学的および組織学的に評価した。GPR34のリガンドであるLysoPSを髄腔内投与した場合、肥満細胞欠損、マクロファージ欠損いずれのマウスにおいてわずかに疼痛が軽減した。LysoPSの髄腔内投与前後の組織学的な評価においては、肥満細胞は脱顆粒の程度に違いがあったが有意なものではなった。マクロファージでは明らかな差は確認できなかった。GPR34を介した疼痛は本研究で着目した細胞の関与の可能性があり、これらの疼痛発症メカニズムをより詳細に解析することで神経因性疼痛の解明が進む可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経障害性疼痛は持続的な病的疼痛であり、多くは慢性的な経過をたどる。この難治性疼痛の発症メカニズムは不明の点が多く、その解明により新たな治療法の開発が求められている。本研究は神経障害性疼痛の悪化に関与するGPR34のミクログリア以外の関与の可能性を示した。本研究が今後の治療法の開発や難治性の神経障害性疼痛の発生メカニズムの解明の一助になることが期待される。
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